綴方教室
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『綴方教室』(つづりかたきょうしつ)は、昭和初期、鈴木三重吉の影響下で教育運動として盛んになりつつあった生活綴方運動の中で、東京・下町の小学校教師、大木顕一郎の指導・編集・解説で出版された当時、葛飾小学校4年の豊田正子の26篇の「綴方」を収め、1937年に出版された本の題名。現在の岩波文庫版(山住正巳編、1995年、ISBN4-00-332001-8)には、続編『続綴方教室』『粘土のお面』に収録された文章も10編合わせて収録されている。
出版されるや否や、当時の大衆の生活を素直な子供らしい視点で描いたことが話題になり、大ベストセラーとなる。戦後の無着成恭らの「綴り方教育」に多大な影響を与えた。
翌1938年には、東宝で山本嘉次郎監督によって映画化されて評判になった。
[編集] 映画
山本嘉次郎監督は、ドキュメンタリー風な造りを意識し、ドラマ的要素を出来る限り排して、「ロケーション」を多用し、良質な佳作に仕上げている。主役の少女を演じた高峰秀子の可愛らしさも見逃せない。
なお、映画化の際撮影所を訪れた豊田に高峰が女工を見下した発言をしたと豊田が書いて高峰が内容証明でそれに反論する騒ぎもあった。