聊斎志異
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聊齋志異(りょうさいしい、聊斎志異)は、中国の清代の短編小説集。作者は蒲松齢(1640年(崇禎13年) - 1715年(康熙54年))。聊齋は作者の号および書斎の名であり、『聊齋志異』とは「聊齋において怪異譚を記す」の意味。聊齋志異は発表当時写本によって流布し、作者の死後(1776年(乾隆41年))に刊行された全16巻・431編が現存するが、実際にはもっと多くがあったとされる。
内容は神仙、幽霊、狐狸の怪異譚で、当時世間に口伝されていたものを筆記してまとめたものである。
チェコの作家フランツ・カフカは本作からの数編を翻訳し、その内容の「精巧さ」を賞賛した。
日本では江戸時代の後期に伝わり、翻訳、翻案がなされ芥川龍之介などの作品に影響を与えた。
1987年には、本書に収録される「聶小倩」が、香港映画『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー/倩女幽魂』としてレスリー・チャン主演で映画化されヒットする。