自然哲学の数学的諸原理
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『自然哲学の数学的諸原理』 (しぜんてつがくのすうがくてきしょげんり) は、アイザック・ニュートンの非常に有名な著書で、ラテン語の原題は "Philosophiae naturalis principia mathematica"。1687年刊行、全3巻。「プリンキピア」という略称でもよく知られている。
古典力学(ニュートン力学)の基礎をなす画期的な著作で、近代科学における最も重要な著作の一つ。運動の法則を数学的に論じ、天体の運動や万有引力の法則を扱っている。
出版に際し、ロバート・フックから剽窃であるなどと批判を受けた。この件について、執筆するきっかけを作ったエドモンド・ハレーが仲裁にたち、ニュートンにフックへの謝辞を本に載せるよう勧めたが、ニュートンがこれを拒否した為、該当部分に注釈が入るに留まったというエピソードがある。
[編集] 出版のいきさつ
ニュートンはプリンキピアの出版にあたり、1684年11月頃、ハレーに第一巻の骨子となり得る「回転している物体の運動について」という論文を送付している。これを読んだハレーが、ニュートンにまとまった執筆を依頼したことから、1687年夏頃、500ページ余りのプリンキピア初版が出版されることとなった。