血まみれの日曜日
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血まみれの日曜日(Sunday Bloody Sunday)は、1972年発表のジョン・レノン&ヨーコ・オノの二枚組アルバム『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』に収録されたレノンの楽曲。
[編集] 楽曲の概要
レノンが生まれる前、アイルランドはイギリスとの独立戦争の末に独立しているが、アルスター地方の大半だけがイギリス領北アイルランドとして残存する事となったため、これをきっかけにアイルランド問題が起きている。レノンがソロ活動を始めた1970年代初頭には双方の紛争は激化し、アルスター地方ではイギリスからの独立を目指すテロが日常茶飯事となっていた。
そんな中で1972年1月30日に北アイルランドのロンドンデリー市で起きたのが、市民権行進に参加した非武装の13人の市民を英国軍が射殺した、いわゆる「血の日曜日」と呼ばれる事件である。「ザ・ラック・オブ・ジ・アイリッシュ」とこの曲は、この事件に憤った彼がアイルランドの紛争問題を全世界に告発するために書いた作品である。
歌詞の一節でレノンはイギリスを罵倒しているが、イギリスの主要人種はイングランド地方がアングロ・サクソン民族、ウェールズ・スコットランド地方がアイルランドと同じケルト民族である。この歌はアングロサクソン民族のみならず、同民族に与したケルト民族を痛罵した作品だといえる。
なお、1983年発表のU2のアルバム『WAR』に同名異曲が存在するが、これもレノンと同じ事件をテーマにして書かれた楽曲である。
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