誠照寺
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誠照寺(じょうしょうじ)とは、福井県鯖江市にある寺院で、真宗誠照寺派の本山。越前四本山の一つ。鯖江御堂ともいう。
山号は上野山(うわのざん)。開祖は如覚。末寺数80。現法主は二條秀瑞。
[編集] 由緒
親鸞が越後への配流の途中、初めて越前で説法をした所と伝られる。いわゆる、初転法輪の聖地に始る。ここに親鸞の五男道性と、如道(如導)を中心に形成された三門徒に属した如覚創建とされる。1279年(弘安2年)堂宇を建立。その後、隆盛を極め世に「和讃門徒」と称した。後二条天皇より真照寺の勅額を賜り、その後、1437年(永享9年)、7代秀応の代に後花園天皇より改めて誠照寺の勅額を賜った。戦国時代に発展し、本願寺と対立した織田信長が助勢を求めた文書が残されている。その後、兵火により一時衰微に向うが、秀吉の安堵を得て再建。また15代中興秀誠による厚い信徳と秘仏手引阿弥陀如来の本尊としての勧請により、一躍再興された。後年、摂家二條卿を猶子家とする格式を得て門跡寺院となった。1693年(元禄6年)日光の輪王寺(天台宗)に所属したが、1878年(明治11年)真宗誠照寺派として独立。
鯖江市は福井県のほぼ中央にあり、誠照寺の門前町として栄え今日の発展をみるに至った。
[編集] 建築
- 御影堂
- 木造建物では県内最大規模を誇る。二十間四面の総欅入母屋造り。
- 山門
- 7代秀応の代に、後土御門天皇の勅許により創建。現門は1779年(安永8年)に再建。四足門で「鳥住まずの門」「北陸日暮し門」とも言われ、一木一材からなる。左甚五郎作と伝えられる彫刻「駆け出しの竜」「蛙股の唐獅子」は特に有名。