超純水
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超純水(ちょうじゅんすい)とは溶存酸素等がほとんど含まれず、純度100%の理論上のH2Oに限りなく近い水のこと。一般に抵抗率10MΩ・cm以上(電気伝導率0.1μS/cm以下)の水を言う。
通常、電気伝導率は6×10-2μS/cm以下で、25℃の水の理論上の電気伝導率(5.5×10-2μS/cm)に極めて近い。低電気伝導率であるために内部で静電気が生じてしまうことがあるので、高純度のCO2を溶解させて電気伝導率を上げるようなことも行われている。
元々、超LSIの製造に使用する洗浄水として研究され、LSIの性能を上げるために高度な精製法が開発されてきた。現在ではLSI製造以外にも多くの他の分野で欠かせない物となってきている。また、超純水精製の為に開発された逆浸透膜純水製造装置などの装置も他の分野で広く使用されている。
飲用も不可能ではないが、ミネラル分などが一切含まれていないため、ミネラルウォーターのように美味しくは感じないという。
[編集] 製法
超純水は一般の浄水場で処理された水(水道水)を、イオン交換装置や逆浸透膜純水製造装置を用い無機イオン等を除去し、脱気装置を通して溶存酸素などの溶存気体を除き、殺菌、脱塩し、限外濾過装置等で固形粒子等を除去して精製する。
[編集] 用途
また、バイオテクノロジーの分野でも使用されることが多い。