長良川河口堰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
長良川河口堰(ながらがわかこうぜき)は、三重県の長良川の河口部に治水と利水を目的に作られた堰(河口堰)。
その建設に当たり、利水や治水の観点から建設を望む声がある一方、長良川の生態系や漁業などへの悪影響などが懸念され反対運動が起こり、建設の是非をめぐる論争が発生した。この論争は、単なる「開発」か「環境」かという論点をこえて、誰がこの問題の「当事者」足りうるのかという、税金を使う公共事業のあり方、河川管理や産業振興、環境保護のあり方についての論点を提起することにもなった。
目次 |
[編集] 諸元
- 目的:治水(塩水の遡上を防止することにより、長良川の浚渫を可能にし洪水を安全に流下させる)、水道用水、工業用水
- 形式:可動堰
- 堤頂長:661m
- 堰高:8.2m
- 建設費:約1500億円
- 事業者:水資源機構ダム事業部
- 本体施工業者:大成建設・鹿島建設・五洋建設共同企業体
- 着工/竣工:1968/1994
- 所在地:三重県桑名市長島町
[編集] 経緯
- 1968年(昭和43年) 建設基本計画が閣議で決まる。
- 1988年(昭和63年) 堰本体工事着工。
- 1994年(平成6年) 堰竣工。
- 1995年(平成7年) 運用開始。
- 1997年(平成9年) 堰上流のマウンド浚渫終了。
- 1998年(平成10年) 知多半島への送水開始。
[編集] 関連項目
- サツキマス
- 塩水くさび