桑名市
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桑名市（くわなし）は三重県北部の市で、愛知県と岐阜県に接している。平成の大合併により、2004年12月6日、旧桑名市、桑名郡長島町、桑名郡多度町が対等合併して出来た新しい市である。古くは東海道の「七里の渡し」で有名である。市の無形文化財に連鶴の折り方である「桑名の千羽鶴」がある。
目次 |
[編集] 地理
三重県北部の市で、揖斐川の河口に位置する。 その地理的条件により、古くから東海道随一の宿場町として栄えた。
[編集] 河川
[編集] 隣接している自治体
[編集] 歴史
江戸時代には揖斐川沿いの桑名藩11万石の城下町、および東海道の42番目の宿駅（桑名宿）として栄え、宮との間の七里の渡しが有名である。
【旧桑名市】
- 1889年4月 桑名町として町制施行。
- 1923年4月 赤須賀村と合併。
- 1933年3月 益生村と合併。
- 1937年4月 西桑名町と合併、市制施行。
- 1951年3月 桑部村・在良村・七和村と合併。
- 1955年2月 深谷村・久米村と合併。
- 1956年9月1日 城南村と合併。
【旧長島町】
【旧多度町】
【新桑名市】
[編集] 市名の由来
「桑名」の由来は諸説あるが、豪族（桑名首（おびと））の名前から採られたという説が有力である
[編集] 経済
[編集] 産業
- 鋳物 かつては隆盛を誇った地場産業であるが現在は衰退の一途であり、桑名市が税金で保護。マンホールのふた、グレーチングを市価より割り高で納入している。
- 桑名萬古 後継者の無いままに廃絶していた古萬古が森有節(ゆうせつ)、千秋(せんしゅう)の兄弟によって、古萬古ゆかりの小向(おぶけ)村（現朝日町)で再興された。森兄弟は分解できる木型に棒で伸ばした薄い土を貼り付けて成形･量産する方法を編み出した。その秘密にしていた陶法が、桑名の木型師佐藤久米造に漏れると、模倣追随した陶芸家が桑名周辺に現われて、売り出した。その模造陶器が桑名萬古である。幕末から明治初年にかけて、最も盛業であった。
- 桑名盆
[編集] 名産
- 蛤 「その手は桑名の焼き蛤」という言葉遊びがあるほど有名である。元々は江戸時代に東海道筋の富田村（現四日市市）の間の宿や小向(おぶけ)村・柿(かき)村（現朝日町）に蛤を焼いて(焼き蛤)売る店が多く、桑名では焼き蛤と時雨蛤が売られていた。そこで東（西）に向かう旅人が桑名藩内で焼き蛤を売る店を見て「その手は喰わな(桑名)の焼き蛤(≒桑名の焼き蛤は喰わない＝騙されない)」と言ったのが語源とか（その逆行程も有り得る）富田村や小向村・柿村が江戸時代には桑名藩に属していた事から焼き蛤が現在も桑名の名産とされているがこのように実際は現在の四日市市・朝日町から桑名市の間であった。東海道中膝栗毛においては現在の四日市市富田の名物として弥次さん喜多さんが焼き蛤を食している。東海道中膝栗毛の中では次のように紹介されている。「富田の立場にいたりけるにここはことに焼はまぐりのめいぶつ、両側に茶屋軒を並べ往来を呼びたつる声にひかれて茶屋に立ち寄り」焼き蛤でめしを食った所、焼き蛤が喜多八のへその下に落ちやけどするはめになり、 「膏薬はまだ入れねどもはまぐりの やけどにつけてよむたはれうた」(注：昔は貝殻に塗り薬を入れた)という狂歌で結んでいる。現在桑名市でハマグリ漁をしている漁師は30名程。地蛤(じはま・桑名で繁殖した蛤)の年間漁獲高はピーク時は3000トンもの水揚げが有ったが1995年には過去最低の0.8トンを記録した。資源管理、稚貝放流(栽培漁業)により2000年19トン、2001年15トン、2002年16トン、2003年20トン、2004年62トン、2005年52トン、2006年47トンまで回復した。
- 時雨蛤 最初は煮蛤(にハマグリ)と称した。蛤の時雨煮。痛みやすい蛤などを保存性を高めるために調味料などで煮しめた保存食の一種。江戸時代からの桑名の名物。「桑名の殿さん時雨で茶々漬」と歌われて有名であるが、この「桑名の殿さん」とは桑名藩主の事ではなく、明治から大正にかけて米相場で儲けた桑名の大旦那衆(要するに成金)が宴会の最後に時雨蛤の茶漬けを食べた事を歌ったものである。この歌は元々江戸時代中期から北前船の船頭によって歌われ、全国に伝わっていった民謡「松前殿さん」の歌詞の一部を変えた替え歌である。歌の由来
【桑名の殿さん】の歌詞
桑名の殿さん ヤーレン ヤットコャ ヨーイヤナ 桑名の殿さん 時雨で茶々漬 ヨーイートナ アーレワ （アリャリャンリャン）ヨーイトーコ ヨーイトーコナー
【松前殿さん】の歌詞
松前殿さん ヤーレ ヤットコセー ヨーイヤナー ハアー松前殿さん ニシンのお茶漬け アー ヨーイートーコーナー ソーレーモ ハララガリャー ヨーイトーコ ヨーイトーコーナー（以下、詞章のみ） 千代に八千代に 千代に八千代に 苔（こけ）むすまでも 笑い笑い入れるは 笑い笑い入れるは 大黒さんの賽銭（さいしぇん）箱
- 安永餅 大福餅を薄く引き延ばし、焼き目を付けた形の餅。 創業寛永十一年西暦1634年の和菓子店の看板商品。店名を永餅屋老舗と称し、また店の看板にも「元祖 永餅屋老舗」と掲げて、永餅の発明者のように見えるが、隣接する四日市市南部東海道と伊勢街道の分岐、日永の追分にあった笹井屋(創業天文十九年西暦1550年 後に同市内 北町に移転)の「なが餅」を模倣したパクリ商品。「なが餅｣の「なが」は地名の「日永」の「永(なが)」から名付けられた。
- アイス饅頭 小豆が中に入った氷菓。マルマン（京町） 末廣屋（深谷町）などが製造販売している。特に1922年創業の和菓子店 寿恵広（末広）が有名。アイス饅頭の製造開始は1950年(昭和25年)。デパートやスーパー、おかげ横丁(観光地)などの他、インターネット通販で広く大量生産、大量販売している。「アイス饅頭｣で検索すると最初に「おいしい本物の『アイス饅頭』」と出てくるほどである。そのためアイス饅頭を最初に始めたように見えるが、1868年（明治元年）創業の鈴鹿市の中野製餅店（なかのせいべいてん）が昭和初期にすでに販売しており、それを真似た模倣品である。中野製餅店にもテーマパークなどから引き合いがあるが手作りを守るため、応じていない。味も良いため隠れた名品と言われている。中野製餅店
- なばな 元々は桑名郡長島町の名産、旧桑名市との対等合併により新桑名市の名産に。
[編集] 学校
[編集] 高校
- 私立
- 津田学園高校
[編集] 中学校
[編集] 小学校
- 日進小学校
- 精義小学校
- 立教小学校
- 城東小学校
- 益世小学校
- 修徳小学校
- 大成小学校
- 桑部小学校
- 在良小学校
- 七和小学校
- 久米小学校
- 深谷小学校
- 城南小学校
- 大和小学校
- 大山田北小学校
- 大山田西小学校
- 大山田東小学校
- 大山田南小学校
- 藤が丘小学校
- 星見ヶ丘小学校
- 多度北小学校
- 多度中小学校
- 多度西小学校
- 多度東小学校
- 多度南小学校
- 伊曽島小学校
- 長島中部小学校
- 長島北部小学校
- 津田学園小学校
[編集] 友好都市
[編集] 交通
[編集] 鉄道
なお、1927年から1944年には、桑名電軌という全長1kmのミニ路面電車が桑名駅前と宿場町時代からの市街地を結んでいた。
[編集] 道路
[編集] 路線バス
[編集] 名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
[編集] 名所・旧跡
- 日本3大寺社の一つである大福田寺
- 十念寺
- 海蔵寺（薩摩義士墓所）
- 大智院・蕉翁信宿処石碑（松尾芭蕉宿泊地）
- 願證寺（長島一向一揆故地）（長島町叉木地区）
- 旧長島城大手門・蓮生寺
- 春日神社（桑名宗社）
- 鎮国守国神社
- 多度大社
- 天然記念物「大松」（長島中部小学校内）
[編集] 観光
- 九華公園（桑名城址）
- 桑名城の項を参照
- 七里の渡し跡
- 六華苑
- 諸戸氏庭園
- 長島温泉・ナガシマスパーランド・ジャズドリーム長島（アウトレットモール）
- なばなの里
- 長島スポーツランド
- 長良川河口堰・アクアプラザながら
- 国営木曽三川公園カルチャービレッジ・輪中の郷
- 千本桜通り
- 多度山・多度山上遊園地
- 多度峡・天然プール
[編集] 祭り
- 桑名聖天大祭：4月1・2日（大福田寺）
- 金魚祭：5月2日・3日（鎮国守国神社）松平定信が金魚好きだったことに由来、金魚神輿を各町の子供が担いで練り歩く。
- 桑名水郷花火大会：7月下旬
- 石取祭：8月第1日曜日とその前日（春日神社）
- 桑名の殿様御台所祭：10月中旬 1989年から旧市街地の地元商店主たちが始めた祭り。経済･名産･時雨蛤の項の説明にあるように「桑名の殿様」とは米相場で財を成した桑名の大旦那衆（ようするに成金）の事である。
- 七福神まつり：11月23日（十念寺）
- 伊勢太神楽：12月24日（増田神社）重要無形民俗文化財
- 多度祭り（上げ馬神事）：5月4日,5日
- 流鏑馬祭り：11月23日
[編集] 出身の有名人
- 瀬古利彦 ： マラソン選手
- 柴田勝頼 ： プロレスラー
- 後藤洋央紀 ： プロレスラー
- 伊藤旭彦 ： プロレスラー
- 桜井良太 ： バスケットボール ※旧長島町
- 松田次生 ： レーシングドライバー
- 黒田研二 ： 作家
- 北村けんじ ： 児童文学者
- TAKA ：La'cryma Christiのヴォーカル
- 立見尚文 ： 陸軍大将
- 水谷功
[編集] 外部リンク
