韓国の反日作品
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韓国の反日作品(かんこくのはんにちさくひん)では、韓国のいわゆる反日的な小説、テレビドラマ、映画などを扱う。歴史小説や仮想戦記、紀行文など様々なジャンルがある。
作品中では韓国や韓国人が優秀に描かれる一方で、日本男性は野蛮で残虐な人物として、日本女性は男性に従順で性的に乱れた人物といったステレオタイプで描かれることが多いとされる。日本の文化・風俗に対しても、極端な誇張や誤解・偏見に基づく描写がなされる場合がある。反日的とされる以外にも、歴史や科学技術に対する考察が不十分で事実と大きく異なるとする意見もある(この点は日本における一部の仮想戦記も同様ではあるが)。
領土問題や歴史問題から韓国と日本が戦争に至るケースがよく見られる。その場合には、日本対韓国および韓国に賛同する国家という構図になる。
[編集] 主な反日作品
- 李ソンス (이성수) 、『ウイルス壬辰倭乱 (바이러스 임진왜란) 』、1990年
- 小説。地震による日本列島の危機の中、沈没クーデターを起こし、自衛隊を「日本軍」に改編した日本が、世界に誇る航空母艦「トヨトミ」や、脅威のウィルス「ヒデヨシ・ウィルス」で韓国人ホロコーストを計画。韓国人の主人公が計画を阻止する内容。
- 林權澤 (임권택) 、『将軍の息子 (장군의 아들) 』、1990年 - 『将軍の息子2』、1991年 - 『将軍の息子3』、1992年
- 映画。韓国人のヤクザ、金斗漢 (김두한) が日本人のヤクザをやっつける。
- 『憤怒の王国 (분노의 왕국)』、1992年
- 『黎明の瞳 (여명의 눈동자) 』、1991 - 92年
- テレビドラマ。MBCで放映。
- 金辰明 (김진명) 、『ムクゲノ花ガサキマシタ (무궁화 꽃이 피었습니다) 』、1993年
- 小説。韓国が北朝鮮と手を結び日本に核を撃ち込む。大ベストセラーとなり映画化された。朝鮮語版Wikipediaの記事
- 田麗玉 (전여옥) 、『日本はない (일본은 없다) 』(日本では『悲しい日本人』名で出版)、1993年
- 『対局』、1994年
- テレビドラマ。MBCで放映。韓国の棋士が日本の棋士を打ち破る。
- 『ぬか喜びの祝杯』、1994年
- 尹ゾンソク (윤종석) 『Fire Day (파이어 데이) 』、1995年
- 小説。
- 高ウォンソン (고원정) 『フェッブル (횃불) 』
- 小説。
- 『幽霊 (유령) 』、1999年
- 映画。韓国の潜水艦が日本に核を撃ち込もうとする。劇中では艦内で「核攻撃派」と「時期尚早派」が対立するが、対日核攻撃を全否定する論調はない。
- 金辰明、『皇太子妃拉致事件』、2001年
- チョン・ソンヒョク (전성혁) 、『百済書記 (백제서기) 』、2002年
- 『ロスト・メモリーズ (로스트 메모리즈) 』、2002年
- DJ DOC 『Fuck Zapan』、2002年
- 歌。「百済」名義でインディーズ販売。ただひたすら日本人を罵倒する。韓国インディーズチャートで最高2位を記録。
- 『野人時代 (야인시대) 』、2002年~2003年
- 佯病説 (양병설) 『嫌日流 (혐일류)』、2006年
- 金城模 (김성모) 『嫌日流 (혐일류)』(日本語版のタイトルは『マンガ嫌日流』)、2006年
- 『韓半島』、2006年
- 映画。南北融和後の近未来、日本との外交戦争が勃発し、日本海上で武力衝突が起きる。公開初期は大ヒットするが、同時期に公開された怪獣映画『グエムル 漢江の怪物』に押され気味になる。また主要メディアは条件設定に否定的な論調を展開した。日本が明治時代に大韓帝国と結んだ条約(当然、日韓基本条約締結時に失効)を盾に南北鉄道の利権を簒奪しようとする、国際常識的にありえない設定が採られた。
[編集] 参照図書
これらの作品についての解説は以下の図書に詳しい。
- 『韓国・反日小説の書き方』(野平俊水:著/亜紀書房:刊)
- 『韓日戦争勃発!?―韓国けったい本の世界』(野平俊水,大北章二:著/文芸春秋:刊)
- 『韓国のなかのトンデモ日本人』(野平俊水,大北章二:著/双葉社:刊)