音楽学
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音楽学(おんがくがく)とは、音楽に関する学問的研究のことである。 対象は西洋音楽とは限らず、民族音楽をも含み、大きくわけて歴史的研究と理論的研究、また自然科学的研究がある。
今日のような意味での、実証的で体系づけられた学問としての音楽学の基礎が固まったのは、19世紀後半である。
音楽についての研究自体は、古代ギリシアに始まり、中世ヨーロッパにおいても自由七科(septem artes liberales)のひとつとしての音楽の理論的研究は盛んであった。だが、中世においては、音楽が算術、幾何、天文学とともに数学的四科のひとつであったこともあって、どちらかといえば、音程、音の長さなどが興味の中心であった。すなわち、いわば自然科学的音楽学というべきものが発展し、今日のようなたとえば様式研究などはされることがなかった。この傾向は、ルネサンス時代以降も続くが、18世紀に至って今日の意味での音楽学の萌芽がみられはじめ、19世紀後半、ヤーコプシュタールやアードラーによって、歴史的音楽学(音楽史、特に西洋音楽史)と体系的音楽学(楽典的研究や和声・対位法などに関する研究)に分けられ、今日の音楽学が基礎づけられた。
研究対象や方法によって、美学、美術史、記号学、心理学、社会学、文化人類学、物理学など、他の学問分野からの影響を受けたり、その方法論を援用したりする。
[編集] 音楽学の分野
- 音響学
- 音響心理学(音響生理学)
- 音楽哲学、音楽美学
- 音楽実践理論(和声法、対位法など)
- 西洋音楽史
- 音楽民族学、音楽人類学(民族音楽学、比較音楽学)
- 電気音響学
- 音楽心理学
- 音楽社会学
- 音楽教育学
- 音楽美学
- 楽器学
[編集] 関連項目
[編集] 文献
- 『脳と音楽』岩田 誠 メディカルレビュー社 2001 ISBN 4896003764
- 『音は心の中で音楽になる 音楽心理学への招待』谷口高士 北大路書房 2000 ISBN 476282173X