音楽学者
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音楽学者(おんがくがくしゃ)は、音楽学を研究する人である。音楽学は、音楽に関連することであればおよそどんなことでもその研究対象としているので、同じ「音楽学者」にも、伝統的な楽曲分析や作曲家論を専門とする者もいれば、物理学や心理学、哲学、社会学、歴史学などの観点から音楽について論じる者など、さまざまな音楽学者が存在し、多くの音楽学者は副業として音楽評論家も兼ねているのが普通であるが、日本は音楽大学以外の出身の音楽評論家が多く、音楽評論家といえども音楽学者でない場合が多い。一般に音楽学者は現在音楽大学や一般大学の「楽理科」で養成される。
[編集] 音楽学者の一覧
- アリストクセノス Aristoxenus (紀元前4世紀)
- ピタゴラス(ピュータゴラース)- 古代ギリシャの数学者。音楽についても言及。
- アリストクセノス
- アル=ファラビー Al-Farabi (870 - 950) - 中東の科学者。アラブ世界の楽器を多く発明。
- ケルンのフランコ Franco de Colonia, Franco Coloniensis 記譜法
- フィリップ・ド・ヴィトリ Philippe de Vitry (1291-1361)
- レオン・バッティスタ・アルベルティ (1404 - 1472) - ルネサンスの万能人。
- ジョゼッフォ・ツァルリーノ (1517 – 1590) - 調律と対位法の理論。
- トマス・モーリー (1558-1603) - 作曲家、音楽理論家。
- ジャン=フィリップ・ラモー (1683 - 1764) - 音楽理論家。和音の転回の概念
- ヨハン・ヨーゼフ・フックス - 音楽理論家。対位法の教程が有名。
- アントニーン・レイハ (1770 - 1836) - 音楽理論家、作曲家。
- フランソワ=ジョゼフ・フェティス (1784 - 1871)
- Alexander J. Ellis (1814 - 1890)
- フランシス・ジェームズ・チャイルド (1825 - 1896) - 文献学者。アメリカ民謡の分類。
- グイード・アードラー(*) Guido Adler
- カール・シュトゥンプフ Carl Stumpf 1848 - 1936
- フーゴー・リーマン (Hugo Riemann 1849-1919)
- レオシュ・ヤナーチェク (1854 - 1928)
- ジョン・A & アラン・ローマックス John A(very). (1867-1948) & Alan Lomax (1915-):アメリカ民謡の収集
- ハインリヒ・シェンカー (1868 - 1935)- 分析理論が有名
- Joseph de Marliave(1873 - 1914)
- George Pullen Jackson (1874 - 1953)
- アンドレイ・リムスキー=コルサコフ (Andrey Rimsky-Korsakov 1878 - 1940)
- アルフレート・アインシュタイン (1880 - 1952) - 音楽史、モーツァルトの研究
- バルトーク・ベーラ (1881 - 1945) - 作曲家。民族音楽学。
- コダーイ・ゾルターン (1882 - 1967) - 作曲家。民族音楽学。
- Jaime de Angulo (1887-1950)
- Vinko Zganec (1890 - 1976)
- ブロニスワヴァ・ケウプルリャン=ヴイチク (1890 - 1938)
- Gustave Reese (1899 - 1977)
- テオドール=ヴィーゼングルンド・アドルノ (1903- 1969)
- Willy Hess (1906 - 1997)
- マンフレッド・ブコフツァー (1910 - 1955 Manfred Bukofzer) - 音楽史(バロック)
- Charles Faulkner Bryan (1911 - 1955)
- Robert Lissauer (1917 - 2004)
- Thurston Dart (1921 - 1971)
- Colin Macmillan Turnbull (1924 - 1994)
- Charles Rosen (1927 - )
- カール・ダールハウス Carl Dahlhaus (1928 - 1989) - 広範囲にわたって大きな影響を与えた
- Stanley Sadie (1930 - 2005)
- ハインツ=クラウス・メツガー Heinz Klaus Metzger (1932-)
- François-Bernard Mâche (1935-)
- Edward Tarr (1936-)
- Michael Tenzer (1957-)
- Edward T. Cone
- Richard Hoppin
- Joseph Kerman
- ベルンハルト・マイヤー (Bernhard Meier) - 心理学を応用した分析理論
- Harold Powers
- スーザン・マクレアリ (Susan McClary) - フェミニストの立場からの音楽批評
- シムハ・アロム Simha Arom
- John Blacking
- Frances Densmore
- A. M. Jones
- フラニョ・クハッチ Franjo Kuhač
- ヤープ・クンスト Jaap Kunst
- ブルーノ・ネットル Bruno Nettl
- Colin Turnbull
- ヴィンコ・ジュガネツ Vinko Žganec
- ダリオ・マルティネッリ Dario Martinelli
- ヨハネス・ヴォルフ Johannes Wolf
- ハインリヒ・ベセラー Heinrich Besseler
- ウィリ・アペル Willi Apel
- ジャン=ジャック・ナティエ
- アーブラハム・ツェーヴィ・イーデルゾーン
- レオン・ボットスタイン
[編集] 日本のおもな音楽学者
- 梅田英春 - ガムラン奏者、音楽民族学、人類学。インドネシアのガムラン音楽、東南アジア圏における芸能・文化研究、およびガムラン音楽の西洋音楽における表象論。気鋭の研究者であると同時に日本を代表するガムラン奏者の一人である。沖縄県立芸術大学助教授
- 海老沢敏 - モーツァルト研究の第一人者、元国立音楽大学学長
- 小泉文夫 - 故人、民族音楽学者、日本を始めとして世界中の民族音楽の研究を行ない、数多くの民族音楽を日本に紹介している
- 小沼純一 - 音楽を中心に諸芸術を複合研究する音楽文化論を展開
- 柿沼敏江 - 現代音楽、とりわけ20世紀アメリカの実験音楽の研究における第一人者。京都市立芸術大学助教授
- 角倉一朗 - 西洋音楽史、東京芸術大学名誉教授
- 金城厚 - 音楽民族学、音楽構造学、とりわけ南西諸島の音楽・芸能の音楽構造学的研究で名高い。沖縄県立芸術大学教授
- 久保田慶一 - カール・フィリップ・エマニュエル・バッハの研究、東京学芸大学教授
- 児島新(児島アウグスティヌス新) - ボン・ベートーヴェン・アルヒーフの研究員で、ベートーヴェン作品(交響曲第6番とピアノ曲全集)の校訂者。
- 小松雄一郎 - ベートーヴェンの研究者。
- 椎名亮輔 - 音楽美学、マイケル・ナイマンの「実験音楽」の邦訳、同志社女子大学助教授
- 庄野進 - 音楽美学、聴取をキーワードにジョン・ケージ論などを展開、国立音楽大学副学長
- 白石美雪 - 現代音楽の批評、武蔵野美術大学教授
- 龍村あや子 - 音楽社会学、音楽美学、音楽民族学、とりわけアドルノの研究で著名。京都市立芸術大学教授
- 丹波明 - フランス在住、現代音楽の作曲家でもある
- 長木誠司 - 現代音楽の研究、東京大学教授
- 沼野雄司 - 現代音楽の研究、東京音楽大学助教授
- 船山隆 - 音楽美学、東京芸術大学教授
- 細川周平-ポピュラー音楽研究、国際日本文化研究センター教授
- 矢向正人 - 音楽美学、ヴィトゲンシュタインの言語ゲーム論を音楽に適用、九州大学助教授
- 三光長治 - 哲学者・現代音楽
- 高辻知義 - R・ワーグナー研究者
- 大倉文夫 - ベルクやB・A・ツィンマーマンなどの現代音楽専門でベルリン在住、音楽評論家、指揮者
- 横原千師 - 仏教大学、音楽評論家
- 山田真一 - 文化創造研究所
- 藤田浩 - 宗教音楽
[編集] 外部リンク
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