飛び級制度 (サッカー)
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飛び級制度(とびきゅうせいど)とは、日本サッカー協会が地域リーグ以下のクラスに所属する社会人サッカークラブに対して、特別に上位リーグへの参加条件を緩和する制度のことである。特に、2003年度から実施されている、将来のJリーグ参戦を目標とするクラブに対して全国地域リーグ全国決勝大会への参加を優遇する制度のことを指すことが多い。この制度は正式には「Jリーグ加盟を標榜するクラブに対する優遇措置」という。
2003年度から実施されている飛び級制度(「Jリーグ加盟を標榜するクラブに対する優遇措置」)は、地域リーグ以下のクラスに所属しているチームで将来のJリーグ参戦を目指すものは、リーグ戦の成績に関らず地域リーグ決勝大会に出場でき、決勝リーグ2位以内に入った上で日本フットボールリーグ(以下、JFL)下位チームとの入れ替え戦にも勝てばJFL昇格が認められる、というものである。この飛び級制度の第1号は群馬県のザスパ草津である。当時関東社会人リーグ2部だったザスパにこの制度が適用され、地域リーグ決勝大会で優勝しJFL自動昇格を果たした。(この年はジヤトコFCが休部したためこの大会で1位になったチームが自動的に2004年度のJFLに昇格できた) ザスパは本来ならJFLに上がるためには関東2部優勝→翌年度関東1部優勝・地域リーグ決勝大会2位以内、という2年がかりの行程を辿らなければならなかったが、この飛び級制度の活用により、JFL昇格を1年短縮することができた。 しかし現在まで、ザスパ草津以外でこの制度適用が認められた例はない。また、どこかのチームが申請したかどうかも公表されていない。
また、この例に倣い、都道府県リーグレベルでも、所属クラブで実力が著しく上昇しているクラブに対し、例えばFC琉球のように、沖縄県3部から2部を経由しないで1部リーグに昇格を認めるという事例も出ている。これも広義には「飛び級」であるが、認定する権限があるのは日本サッカー協会ではなく各都道府県のサッカー協会である。
この他、以下の措置も飛び級制度と呼ぶ場合があるが、厳密にはカテゴリーを飛び越える意味の「飛び級」とは異なるものである。
1999年度~2001年度において、日本サッカー協会と全国社会人サッカー連盟が、全国地域リーグ全国決勝大会出場チームのうちJFL参戦を希望するチームのJFL昇格を認めた例がある。自動昇格枠(上位2位以内)に勝ち残れなくても、諸条件を満たしているか今後それを満たすことを条件として、JFLに昇格できるというものである。 この措置を生かして、FC KYOKEN京都(現・FC京都BAMB1993)、SC鳥取、NTT西日本熊本サッカー部(その後アルエット熊本を経て、現・ロッソ熊本)、愛媛FCなどがJFL昇格を果たした。 これはJFLが発足間もなかったため、チーム増が可能だったことによる一時的な措置である。2001年度にJFLは当初予定の最大参加枠である16チームに達したため、この措置は行われなくなった。