騎乗位
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騎乗位(きじょうい)とは、男女の性交の体位の一つ。仰向けに寝た男性の上に女性がまたがり、しばしば女性自ら勃起した男性器(ペニス)を膣に導き性器を結合させる。女性が腰を上下あるいは前後に動かして、ピストン運動を行う。
騎乗位は、女性が性交(セックス)の主導権を取る数少ない体位で男性に対する女性の支配欲を刺激する。男女が向き合う形の対面女性上位と、女性が男性に背中を向ける背面女性上位がある。男性にとっては楽な体勢であり、(対面女性上位で)ピストン運動に伴い、女性の乳房が大きく激しく揺れる様子は視覚的にも興奮があじわえる。
相手が性行為に奥手な女性の場合、男性からこの体位にし、自ら腰を動かすことを強要することで恥かしがる様を楽しむという使い方もある。
この体位はGスポットに当たりやすいために女性も快感が強い。ただし、それが原因で女性は自分だけが夢中になりがちになる体位でもある。 男性としても「女性自ら快感を与えてくれている」という感情になり、興奮する。
日本の騎乗位のバリエーションとして「茶臼」や「宝舟」がある。
なお、性器を結合させたまま、男性器を中心に女性が回転することを花時計という。挿入角度が変化したり、接触する場所が微妙に変わることにより、男女とも変化に富んだ快感を得られることもある。
[編集] 茶臼
日本で言われる四十八手では、騎乗位のことを本茶臼という。バリエーションに月見茶臼や時雨茶臼、機織茶臼がある。なお、居茶臼、帆かけ茶臼は座位の系統になるので、茶臼=騎乗位ではない。 茶臼の語源は、茶臼の形状(下から突き出た芯棒の上で、上にのった臼が回転する)をなぞらえているという説が有力。「coffee grinder」という、同様の用法がアメリカのスラングにある。(徳川家康が茶臼山(大阪市天王寺区)に陣を敷いた「大坂冬の陣」の結果、豊臣と徳川の天下がひっくり返ったことから男女の上下がひっくり返った体制をなぞらえているという説もあるが、後から作られた俗説である)