高山不動
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高山不動(たかやまふどう)は、埼玉県飯能市にある真言宗智山派の寺院。正式名称は高貴山 常楽院(こうきざん じょうらくいん)。本尊は軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)。
成田不動、高幡不動と共に、関東三大不動の1つとされる。(「関東三大不動」には高山不動の代わりに埼玉県加須市の不動岡不動または神奈川県伊勢原市の大山不動を入れる場合もある。)
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[編集] 起源と歴史
飯能市郊外の山間部に位置する。伝承によれば白雉5年(654年)、藤原鎌足の子の長覚坊、宝勝坊が創建したという。その後716年、行基が五大明王像を造り、そのうちの1体が現本尊であるという。以上の草創縁起は伝承の域を出ないものであり、正確な創建時期は明らかでない。
[編集] 文化財
- 重要文化財
- 木造軍荼利明王立像 - 像高228.8cm。寺の通称を「高山不動」というが、不動明王像ではなく、一面八臂の軍荼利明王像である。体躯は直立してほとんど動きがなく、肉付けや衣文の表現も簡略で、素朴な作風を示す。平安時代末期の作と推定されている。
- その他の文化財
- 不動明王像 - 画像、県指定文化財
- 常楽院不動堂 - 県指定文化財
- 無間鐘 - 市指定文化財
- 大イチョウ - 県指定天然記念物(昭和22年3月)。推定樹齢800年。
[編集] 行事
- 4月15日 - 春季大祭。火生三昧(火渡り式)が行われる