高木流
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高木流（たかぎりゅう）とは、日本の伝統武術の流派のひとつ。
高木折右衛門重俊を始祖とするが、実際には、その弟子である高木馬之輔重貞が竹内流を修行して開いたとされる。
高木流には、以上の系譜が共通する、下の三つの系統がある。
- 高木馬之輔重貞の子である高木源之進英重が継承し、九鬼神流の棒術を採り入れた系統（高木流柔術と九鬼神流棒術・半棒術を中心に高木流剣術を含む（小薙刀術を伝える系統もあるが、これは分派の心月無想柳流の影響である）。本體楊心高木流、高木楊心流ともいう。以下に記す。
- 九鬼神流と合流する以前の高木流の長柄武器術の系譜を引く、高木流槍術。
- 初期の高木流の内容を受け継ぐ、高木流体術。
このうち現存しているのは1の高木流柔術のみである。
[編集] 高木流柔術
本體楊心高木流、高木楊心流ともいう。九鬼神流創始者とされる大国鬼平が、高木源之進の跡を継ぎ第4代となったため、棒術部分（半棒術を含む）は九鬼神流であるが、実質的には高木流と一体の内容になっていった。
大国鬼平は赤穂藩（森家）に仕えたため、江戸時代後期まで赤穂藩で伝承された。
その間、岩永正光が高木流を修行して佐賀で心月無想柳流を開き、土佐藩の高木流槍術家・清水善平が赤穂で高木流柔術を修行し土佐藩に高木流柔術を伝えた。
幕末に至り、第13代の八木幾五郎が蛮社の獄に連座して赤穂藩を追放され、明石城下に住んだため明石藩でも広まった。
明治時代、第16代の角野八平太が兵庫県神戸市に道場「楊武館」を開き、順次第一～第三楊武館を設けた。
角野八平太が専当一心流の第11代も継承し、第17代の筒井友太郎は神変自源流居合の皆伝も得たため、以降の高木流の宗家は専当一心流と神変自源流も伝承している。
また、角野八平太の高弟・皆木三郎は普門楊心流（現 本體楊心流）を開いた。
現在、第18代宗家の楠原重義が神戸市長田区で指導しているほか、赤穂市で黒田久雄の黒田道場に柔術の伝承がある。
