B1角座
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松竹芸能は元々道頓堀の「角座」という劇場での演芸興行に芸人の配給を行っていたが、同劇場は1984年に閉館されてしまった(現在跡地には、映画館などが入るレジャービル「角座ビル」が建っている)。その後の1987年、同じ道頓堀にあった「浪花座」という映画館の一部を改装して、「演芸の浪花座」という演芸場をオープンさせ、演芸興行を続けていたが、これも老朽化や客入りの悪さから2002年1月閉館された(現在跡地には、「極楽商店街」が建っている)。
このため2002年4月から、道頓堀にあるパチンコ店の4階の小ホール「ミナミのど真ん中ホール」を借りて演芸興行を行っていた。が、昔の角座を復活させたいと、道頓堀に2004年1月、 旧「角座」があった、現在は2つの映画館などが入る「角座ビル」の地下1階に、小さな演芸場をオープンさせた。地下1階にある角座なので「B1角座」という名前をつけた。客席数は150席(公称)。昼は若手からベテランの漫才師、音曲漫談家、落語家、手品師などが出演する寄席、夜は若手芸人が出演のお笑いライブが行われている。(詳しくは、「道頓堀角座」を参照してください。)
※角座・浪花座とも、経営主体は親会社の松竹であり、松竹芸能は寄席番組の編成権など演芸一切を任されてはいたが、基本的には所属芸人を劇場に提供する立場にとどまっており、興行そのものは松竹の手によって行われていた。ここがライバル・吉本興業と異なるところである。
従って、松竹芸能に継続の意志があっても、松竹本社が見限れば演芸興行を断念せざるを得なかった。なお、現在のB1角座は松竹芸能が演芸場そのものを保有し(直営)、自主興行を行っている。