F4D (戦闘機)
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F4D スカイレイ | ||
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![]() F4D スカイレイ |
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解説 | ||
分類 | 艦上戦闘機 | |
乗員 | 1 | |
初飛行 | 1951年 | |
部隊配備 | 1956年 | |
製造 | ダグラス社 | |
サイズ | ||
全長 | 45 ft 3 in | 13.8 m |
全幅 | 33 ft 6 in | 10.2 m |
全高 | 13 ft 0 in | 3.96 m |
主翼面積 | 557 ft² | 52 m² |
重量 | ||
空虚重量 | 16,024 lb | 7,300 kg |
全備重量 | 22,648 lb | 10,300 kg |
最大離陸重量 | 27,116 lb | 12,300 kg |
パワープラント | ||
エンジン | プラット・アンド・ホイットニー J57-P-8,-8A 又は -8B ターボジェット | |
推力 | 10,200 lbf 16,000 lbf アフターバーナー |
45 kN 71 kN アフターバーナー |
性能 | ||
最大速度 | 722 mph | 1,200 km/h |
戦闘半径 | 700 miles | 1,100 km |
航続距離 | 1,200 miles | 1,900 km |
実用上昇限度 | 55,000 ft | 17,000 m |
上昇率 | 18,300 ft/min | 5,600 m/min |
搭載機器 | ||
レーダー | APQ-50A レーダー | |
FCS | Aero 13F | |
武装 | ||
機銃 | 20 mm 機銃 4門(主翼に装備) | |
爆弾 | 2000 lb (900 kg) 爆弾 2発 | |
Missiles | サイドワインダーミサイル 2発 | |
Rockets | ハードポイント 7ヶ所にロケット弾など |
F4Dはアメリカ合衆国のダグラス社で製造された戦闘機。愛称はスカイレイ(Skyray)。1950年代にアメリカ海軍で艦上戦闘機として運用された。初飛行は1951年、生産機数419機。
[編集] 概要
無尾翼のデルタ翼戦闘機であり、主翼は丸みを帯びている。空気取り入れ口はコックピットの脇に三角形の形状でついており、主翼となだらかに結ばれている。20mm機銃を2門ずつ計4門を主翼に装備、またサイドワインダー空対空ミサイルも2発装備できた。高速性能などは評価されたが、全天候性や航続性能を欠くことから運用は約10年ほどで終了した。
[編集] 沿革
第二次世界大戦後の1947年頃、ダグラス社はデルタ翼機の戦闘機についてアメリカ海軍から依頼を受けて研究を行っていた。これを受けて1947年12月16日に、艦上戦闘機の製造の契約が結ばれた。まずは、ウエスチングハウス社のXJ40エンジンを搭載した試作機XF4D-1を3機製造する予定であった。しかし、XJ40エンジンの開発が遅延したため、アリソン社のJ35エンジンを搭載して、1951年1月23日に初飛行した。
1952年4月には量産型F4D-1、230機の契約が結ばれている。この間、XJ40エンジンを搭載した試験なども行われていたが、エンジンの信頼性の問題などから開発中止となり、量産機はP&W J57エンジンを搭載している。なお、XJ40エンジンを搭載した試験機は1953年に2つの世界速度記録を樹立している。
量産機は1954年6月5日に初飛行している。その後、機体の改修やサイドワインダーミサイルを使用するための新型FCSの搭載を行い、1956年4月から部隊配備が行われ、1964年まで使用された。
エンジンを換装したF4D-2計画もあり、発注はされたものの、後にキャンセルされ、製造はされなかった。なお、1962年のアメリカ軍の名称整理に伴い、F4D-1はF-6Aと改称されている。