Foveon X3
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Foveon X3はデジタルカメラ用の撮像素子。アメリカのFoveon社によって設計されている。
[編集] 概要
Foveon X3はCMOSイメージセンサの一種である。しかし、通常のイメージセンサとは異なりFoveon X3は積層構造であることが特徴。3層構造となっており、光の三原色である赤・青・緑を波長によってそれぞれの層が透過、受光するように設計されている。これによって通常のベイヤ配列のCMOSイメージセンサ、CCDイメージセンサとは異なり、単板であるにも関わらず原理的には光の三原色をすべて取り入れた偽色の少ない画像を生成することができる。
この撮像素子を搭載しているSD9、SD10によって生成される画像は2268x1512の約350万画素であるが、1050万画素相当、もしくは350万x3画素というように表記されることもある。
[編集] 弱点
その積層という特殊な構造のために光学系のゆらぎに敏感でコーティングの施された高価なレンズを必要とするという批判もある。特にSD9に搭載されたときには紫外線を取りこんでしまうことによる点光源の破綻という弱点があった(強力な紫外線フィルターをつけることで解消可能)。
[編集] 搭載デジタルカメラ
2007年現在、Foveon X3を搭載したデジタルカメラはシグマのSD9、SD10、SD14、DP1、およびポラロイドのx530がある。SD9、SD10はRAW画像専用となっているが、SD14、DP1、x530はJEPGでも記録できた。