G.I.D
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G.I.D(ジー・アイ・ディー)は、庄司陽子の、性同一性障害を扱った漫画作品。
2006年に、講談社「週刊モーニング」誌にて連載された。 コミックスは上下巻の2冊で完結。
[編集] あらすじ
政治家一族の天堂家に長女(第二子)として生まれた天堂賛子(あきこ)。賛子は幼い頃から性別違和に苦しみ、家族との摩擦をおこし、やがて自身の抱える性別違和が性同一性障害(GID)であるということに気づく。手術を受けて男の体になることを決意した賛子は、娘としての賛子への愛情から彼女のGIDを受け入れることができない父親と衝突し、家出をする。
家出直後に酔っ払った翔平を街で助けたが、彼は実は雑誌記者だった。賛子は、「厚生労働省大臣の天堂の娘がGIDであることを記事に書いていい」という条件と引き換えに彼の部屋に転がり込み、「賛(あきら)」と名乗って生活を始める。未成年の治療には親の同意が必要なため祖母の養子となり、彼女の言葉に従って、救われない人々の力になるために政治家を志す。
最終的に賛は、祖母や恋人、翔平の支援を受け、ついに性別適合手術を受けて男の体と戸籍を手に入れることに成功した。大学在学中に司法試験にも合格した賛は、卒業後は祖母の遺言に従って、祖母の地盤をついで衆議院議員選挙に立候補、見事当選を果たしたのだった。
[編集] 性同一性障害当事者による評価
当初は「青年誌のモーニングに、性同一性障害のマンガが載るなんて」と驚きをもって迎えられた。だが、開始直後から賛が性別適合手術を受けるまでのストーリーに対して「作者は本当にちゃんと調べているのか」「全然わかっていない」「我々の治療をいたずらに暴露しているだけである」と開始直後から厳しい評価・批判が相次ぐ。そのため、雑誌掲載時とコミックス収録時では、当事者からの指摘を受けた一部シーンで絵や台詞の差し替えが行われた。
ただし、性同一性障害の当事者による評価・批判の対象となっていたのは、ストーリー自体ではなく、あくまでも「詳細すぎる治療方法を青年誌に気軽にのせてしまうこと」「本来の医療現場ではあってはならない発言がなされること」などの「治療に関する描写・台詞のまずさ」である。そのため、賛が性別適合手術を受けて男性としての生活を始めた後は、賛の性同一性障害に医療的側面から触れることが殆どなかったため、特に批判がおこることはなかった。
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