Iδ指数
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Iδ指数 (あいでるたしすう)は、個体群生態学における指数。生物の分布様式を示す分布集中度指数のひとつである。
1959年に森下正明(1913年 - 1997年)が、それまで広く用いられていた分散指数 σ2 / m を用いる手法が非機会分布のとき平均によって影響を受ける欠点を改良して確立し、生物の分布様式解析の定番となった。考案者にちなんで森下のIδ指数(もりしたのあいでるたしすう)とも呼ばれる。
Iδ指数を計算するに際して、調査区域を隣接するいくつかの区画、たいていの場合は方形区(コドラート)に分割し、その中の個体数を数える。
Iδ指数は、次の数式で定義される。
- q :区画数
- xj :j番目の区画の個体数
- Iδ > 1 のとき分布様式は集中分布
- Iδ = 1 のとき分布様式はポアソン分布に従う機会分布
- Iδ < 1 のとき分布様式は一様分布