MOF担
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MOF担(もふたん)とは、都市銀行や証券会社などの大手金融機関のミドルオフィスに所属する人間で、大蔵省(現財務省、Ministry of Finance)に頻繁に出入りし様々な情報を官僚から聞き出す担当の俗称である。金融検査の検査日などを聞き出したり、官僚と懇意になって新しいプロジェクトの根回しをするなどが主な仕事。
官僚に東京大学出身者が多いことから大抵が東京大学法学部か経済学部の出身であり、エリートコースとして有名。高杉良の小説などで過剰接待が社会問題化した。
省庁再編により金融行政が財務省から金融庁の管轄になりこの俗称自体は消滅したが、同様の仕事は存在するという。
MOF担については、バブル期以降の過剰接待ぶりや官僚との必要以上の癒着などマイナス面ばかりが取り上げられがちだが、一方で高度成長期には金融関連法案の起草や政策立案に当たって官僚が民間の実務の現状を知るためにMOF担の存在が大きく役立ったと指摘する関係者も少なくなく、今後改めてその存在を再評価する必要があるだろう。
[編集] ノーパンしゃぶしゃぶ
1998年に、銀行のMOF担と呼ばれる行員が当時の大蔵省の官僚に対しノーパンしゃぶしゃぶ店「楼蘭」を使って接待していたことがマスメディアに暴露された。
このため、世間ではMOF担=ノーパンしゃぶしゃぶで接待する人とのイメージが強い。
また、女性はノーパンしゃぶしゃぶで接待する事ができない為、銀行は実質上エリートであるMOF担に女性はなれず、 銀行内で男女差別をするような風習が出来上がったと言われている。