P.S.アイ・ラヴ・ユー
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P.S.アイ・ラヴ・ユー (P.S.I Love You) は、ビートルズのデビューシングル『ラヴ・ミー・ドゥ』とデビューアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』の9曲目(当時のLPレコードではB面2曲目)に収められたオリジナル曲。
作曲およびボーカルはポール・マッカートニーで、この曲はデビューシングル『ラヴ・ミー・ドゥ』のB面曲として発表された後、ファーストアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』に再収録された。
この曲がレコーディングされた当初、プロデューサーのジョージ・マーティンは、ピート・ベストからメンバーチェンジしたリンゴ・スターのドラミングにも満足せず、プロのセッション・ドラマーであるアンディ・ホワイトの起用をすでに決めていたため、アンディがドラムを叩き、リンゴはマラカスを担当している。
グループに加入して間もないのに、ドラムを叩かせて貰えなかったことに対して、リンゴは「やっぱり僕もピートみたいに切り捨てられるのかと思った」「最初のレコードの演奏を他人に任せるなんて、そんなのでビートルズって言えるか? そんなのずるいよ」などとコメントしており、駆け出しから憂き目を見させられたリンゴの心情が感じられる。後にマーティンはこの時の非礼をリンゴに詫び、リンゴは笑って応えたという逸話が残っている。
後にポールが、1990年のアルバム『フラワーズ・イン・ザ・ダート・スペシャルパッケージ』(日本限定の来日記念盤)の中で「P.S. ラブ・ミー・ドゥ」(「ラブ・ミー・ドゥ」とのメドレー形式)の形でリメイクし、1991年のマキシシングル『バースデイ』(ライブ盤)の中で同曲のライブヴァージョンを発表している。