SN 1604
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SN 1604すなわち超新星1604(ケプラーの超新星あるいはケプラーの星とも呼ばれる)は、へびつかい座に現れた銀河系内の超新星である。SN1604は、地球から6キロパーセクすなわち約20,000光年以内で起こり、2007年現在、我々自身の銀河内で疑問の余地なく観測された最後の超新星である。18か月にわたって肉眼で見ることができ、絶頂期には、みかけの等級が−2.5等で、夜空で他のどの恒星より、また金星を除く他のすべての惑星より明るかった。この超新星は、Ia型[1]のものであった。
SN1604は、1604年10月9日に初めて観測された[2] 。ドイツの天文学者ヨハネス・ケプラーは、10月17日に初めてこの超新星を見つけた。ケプラーが、この超新星を詳しく研究したので、この超新星はその後彼にちなんで呼ばれた。この主題についての彼の本は、『De Stella nova in pede Serpentarii』(へびつかい(オフィウクス)の足の新星について)と題された。
SN1604は、(ティコ・ブラーエによってカシオペヤ座に認められたSN 1572に続き)1世代の間に観測された2つ目の超新星であった。我々の銀河系の外では他に多くの超新星が見られたが、SN1604以来、銀河系内で確実に超新星として観測されたものはない。
この超新星を原因とする超新星残骸は、その種の天体の中で「原始的な」ものの一つと考えられており、今も天文学で多くの研究がなされている天体である。
[編集] 関連項目
- 超新星残骸の一覧
[編集] 参照
- ^ "Chandra X-Ray Observatory" Kepler's Supernova Remnant: A Star's Death Comes to Life. .
- ^ Bill Blair's Kepler's Supernova Remnant Page Accessed September 20, 2006