USBメモリ
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1 | USBコネクタ |
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2 | USBコントローラ |
3 | テスト・ポイント |
4 | フラッシュメモリチップ |
5 | 水晶振動子 |
6 | 発光ダイオード |
7 | ライト・プロテクト・スイッチ |
8 | (二つ目のフラッシュメモリチップのためのスペース。未実装) |
USBメモリは、USBポートを用いてデータを転送する、補助記憶装置の一種。データの記録にはフラッシュメモリが使われている。記憶容量は16MBから最大容量の64GB(2007年2月現在)までクラスまでさまざまだが、フラッシュメモリの大容量化に伴い、年々大容量化する傾向にある。なお、数は多くないが、1インチのHDDを使用した製品もあり、フラッシュメモリを使用した製品と同じように使えることから、これらも「USBメモリ」と呼ばれることがある。
USB規格には、USB Mass Storage Class(USBマス・ストレージクラス)という、補助記憶装置を接続するための仕様があり、このクラスに対応した機器及びOSであれば、ドライバをインストールする必要が無く、標準機能のみでUSBコネクタに接続した機器を記憶装置として認識することができる。この仕組みを用いたのが、USBメモリである。
上記の仕組みが実装されたOSはWindowsではWindows Me、Windows XPであり、Windows 2000でもサービスパックで対応し、インストール台数ベースでは対応したOSが多くなった。また、Linuxの最近の版でも対応し、USBメモリをブロックデバイスとして用いる事が出来る。さらに、簡便に使えることや、USB 2.0環境の普及、近年のフラッシュメモリの大容量化も伴い、フロッピーディスクに替わる補助記憶装置として広く普及することとなった。
更に、Windows VistaではReadyBoostという新機能を搭載し、USB2.0対応の高速USBメモリなどを用いてその記憶領域をキャッシュメモリとして使用することが可能。
USBブートに対応した商品では、OSやアプリケーション、個人情報・環境・データを記憶しておくことで、自分のパソコン利用環境を持ち歩くことも出来る。出先の任意のUSBブート可能なパソコンにUSBメモリを挿して起動すれば、そのパソコンのハードディスクに影響を与えることなく、自分の利用環境を立ち上げて作業が出来る。
USBメモリは小型で便利な記憶装置であるが、小型ゆえに紛失や盗難の危険性が高く、その場合のセキュリティ対策として、近年では暗号化ソフトなどが製品に付属するようになった。また、セキュリティソフトを予めUSBメモリに組み込んだ製品もある。これをUSBコネクタに挿入して認証をパスしないと、内部の情報にアクセスできない仕掛けとなっている。 それに類するものとして指紋認証を利用した製品も出ている。
また、PCの状態やその設置場所によっては手近な位置にUSBポートが無い事も多いため、使い易さを損なわないよう延長ケーブルが付属する場合もある。
日本では時たま「スティックメモリ」と呼ばれることがあるが、メモリースティックとは別物である。 日本以外の国では、「サムメモリ」(thumb:親指)、「ペンデバイス」、「ジャンプドライブ」、「フラッシュデバイス」、「USBキー」と呼ばれることもある。
2004年前後から急激にシェアを伸ばし、SDメモリーカードとともに持ち歩ける大容量フラッシュメモリの主力として用いられている。
初めて国内で販売されたUSBメモリは、2000年6月に発売されたTrek2000 InternationalのThumb Driveで、容量は16MB、32MB、64MBであった。但し、この製品はUSBマス・ストレージクラスには対応しておらず、ドライバのインストールが必要だった。
[編集] 関連項目
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