ZF (自動車部品メーカー)
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ZF(ゼット・エフ)はドイツの自動車部品メーカーの一つ。社名は「フリードリヒスハーフェンの歯車工場」 (Zahnradfabrik Friedrichshafen)の略。
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[編集] 概要
世界三大自動車トランスミッションメーカーのひとつ。大型バス用ATの世界シェアで半数近くを、EU圏内においては65%のシェアを占める。
[編集] 沿革
- 1915年 ツェッペリン飛行船用のギアメーカーとして創業
- 1918年 自動車用ギアに参入
- 第二次世界大戦中 ドイツ軍に戦車用のトランスミッションを納入
- 1960年代 西ドイツ(当時)の主要自動車メーカーにトランスミッションを供給
- 1969年 オートマチックトランスミッション(3HP20型)を開発
[編集] 日本におけるZF
1980年代に国際科学技術博覧会(科学万博)の連接バス用に輸入されたボルボB10Mシャーシにトルクコンバータ式オートマチックトランスミッション「エコマット(ECOMAT)シリーズが搭載されており、同じシャーシを使用したボルボ・アステローペにも搭載されたが、国産車へのZFトランスミッション採用は遅く、1990年代後半の国産ノンステップバス登場を待つ必要があった。1995年に近鉄バス(当時の近畿日本鉄道自動車局)では既存車の1台をエコマットに載せ替えて試験した(2001年に廃車)。
マニュアルトランスミッションについては、1990年にいすゞ自動車が810スーパーⅡのセミトラクターにエコスプリット(ECOSPLIT)16段(16S190)が搭載されたのが初である。その後いすゞは2000年までこのシリーズを使用(最終的には16S221)、また1997年にはクラッチペダルレスの16段セミAT(AS-TRONIC)をECOGITと言う商品名で同様にトラクターに搭載、販売した。同時期には三菱ふそうのセミトラクターにも16S221の搭載車があった。
現在は国内各社とも自社製のトランスミッションを開発している為、国内向け車両ではZF製のマニュアルトランスミッションが搭載されているものはないが、輸出仕様においては東南アジア、オセアニア向け等で今も使用されている(9段、16段等)。
1990年代には日本側の輸入元として小松製作所との合弁でコマツZFオートモーティブを設立(ZFドライブテックジャパンを経て、現在は提携解消かZFジャパンに改組)、日産ディーゼル・U/UAのノンステップバスにトランスミッションとアクスルを供給した。その後国産大型ノンステップバス登場の際には三菱ふそう・エアロスターを除いてエコマットが搭載され、国産路線バスのAT化を推進する立役者となり、その後日産ディーゼルでは2005年に観光タイプのスペースアロー&スペースウィングをモデルチェンジする際にエンジンの小排気量化+尿素SCR還元システム搭載とあわせてトランスミッションをエコマットシリーズの新バージョン「エコマット2プラス」に一本化している。
[編集] 外部リンク
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