おがさわら丸
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おがさわら丸(おがさわらまる)は、小笠原海運が所有する大型貨客船。本土(東京)と小笠原諸島(父島)を結ぶ定期航路としては唯一の交通手段である。
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[編集] 初代
1979年に就航。総トン数は現在の二代目の半分程度であったが、旅客定員はほぼ同数。小さいながらも父島への貴重な交通手段として親しまれた。1997年に引退後はフィリピンの船会社に売却され、船名を「プリンセス・オブ・ザ・カリビアン」に変更し、セブ島周辺で活躍しているとされる。
[編集] 二代目
1997年2月20日就航。黒潮を横切るため、機関出力を高しているのが特徴。また、外洋航海となるため揺れ防止のフィンスタビライザーを装着している。ただし、海が荒れた場合には相応に揺れるため、外洋航海の経験のない者は酔い止め等の持参が安心である。
硫黄島の慰霊祭の際には特別に父島より遺族らを乗せて船を出しているほか、年に1回程度南硫黄島などを巡るクルージングツアーも行われている(南硫黄島には上陸できない)。また、八丈島島民の小笠原訪問のため八丈島へ寄港することもある。
なお、当船には代船がないため、ドック入りした場合は、旅客については、かつては東海汽船からかめりあ丸やすとれちあ丸を借用していたが、現在ではすとれちあ丸が海外売船されたため、ドックを途中で切り上げて一回運行し、またもう一回残りのドック作業をおこなうことをやっている。また不定期貨物船の第二十八共勝丸が東京~小笠原間の貨客輸送にあたる(この場合、緊急性のある島民のみが乗船できる。それ以外の乗客は、次回就航予定のおがさわら丸まで待つしかない)。
標準航海時間が25時間30分であるため、船内にはレストランなど食事のできるスペース、喫茶店、カラオケ、ゲームセンターも用意されている。
[編集] 関連項目
- 東京港
- ははじま丸
- テクノスーパーライナー
- 小笠原丸(戦前に建造された電纜敷設船。おがさわら丸とは関係がない。)
[編集] 外部リンク
- 小笠原海運 2等乗船券の予約も可能