かいけつゾロリ
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かいけつゾロリは、ポプラ社から出版されている原ゆたか作の人気児童書シリーズ及び同書を題材にしたテレビアニメである。通称「ゾロリ」。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 作品の概要と主な登場キャラクター
本シリーズに登場するキャラクターは、ほとんどが動物を擬人化したもので、キツネの主人公ゾロリが修行の旅をしながら行く先々で活躍する。ゾロリはもともと『ほうれんそうマン』シリーズ(著者:みづしま志穂)に登場していた主人公のブタ「ほうれんそうマン」の敵役であったが、ほうれんそうマンシリーズの終了に伴い、みづしま志穂了解の元に、作者がキャラクターを引き継いで(ほうれんそうマンシリーズのイラストが原)独立したシリーズとして刊行されている。なお、設定は「ほうれんそうマン」の時とは変わっていて、劇中では「ほうれんそうマン」の「ほ」の字も出てこないため、一部のキャラクターが共通しているだけで、物語の関連性はほぼ皆無と言える。ゾロリも、「これでゾロリ城パート2まで建てられるぞ!」とほうれんそうマンシリーズの時登場したゾロリ城は無かったことになっている。
1987年にシリーズ第一作・かいけつゾロリのドラゴンたいじが発表されてから2006年12月現在まで、40巻まで出版されている(40巻目はフィギュアつき。その他の巻にも初巻限定でフィギュアが付いた。)。1993年「それいけ! アンパンマン 恐竜ノッシーの大冒険」との併映作として短編映画「かいけつゾロリ」(日本テレビ製作・ゾロリ役/神谷明)が公開される。しかし人気は出ず、続編もテレビアニメ化もされなかった。映画化から10年経ち、2003年12月6日 児童向けコミック誌「月刊プレコミックブンブン」創刊号から漫画化(※作者はきむらひろき)、2004年2月1日から、テレビ朝日系列(メ~テレ制作)で初のテレビアニメ化、漫画・テレビアニメ化に合わせてバンダイがテレビゲームや玩具を発売するなど、幅広い展開がなされた。当初一年間の放送予定だったが、好評につき延長。二年目の2005年2月13日からタイトルを「まじめにふまじめ かいけつゾロリ」に変更して、2007年1月28日まで3年間放送された。そして、2006年3月11日には初の長編映画「まじめにふまじめ かいけつゾロリ なぞのお宝大さくせん」(同時上映「超劇場版ケロロ軍曹」)が公開された。
主線のはっきりした絵柄で、キャラクターの台詞に吹き出しが使われるなど、絵本というよりコミックにも近い作風である。本文や台詞は難しい漢字は使われておらず、また振り仮名がふられており小学校低学年程度なら一人でも十分に読める内容になっている。
ゾロリの旅の目的は、いたずらの王者になること、可愛いお嫁さんをもらうこと、自分の城を持つことである。ゾロリは一人で、ガラクタやゴミからメカや乗り物、遊園地までも作ってしまうことから、常識離れした天才といえる。自称いたずらの天才だが、決して悪人というわけではなく、おっちょこちょいで心優しいなど、絵本の主人公ではあるがダークヒーローやアンチヒーローの特長が強い。普段は時代劇に出てくる渡世人に憧れて三度笠に縞の合羽と言う渋い服装で旅をしているが、「かいけつゾロリ」として活動するときには胸に「ZZ」の文字が入った専用の衣装に着替える。変装の達人でもある。平仮名の「の」を左右逆に書く癖がある。笑い声は「ニヒニヒ」。言うまでもないが、「かいけつ」は漢字で書くと「怪傑」である。
ゾロリの子分は元山賊のイノシシの双子、イシシとノシシ。ゾロリを慕って旅についてきている。ちなみに右の目と鼻の穴が大きいイノシシが兄のイシシで、左の目と鼻の穴が大きく右頬にホクロがあるイノシシが弟のノシシである。どちらも一人称は「おら」で、語尾に「~だ」「~だよ」とつける訛りがある。基本的にノシシのほうが損な役回りであることが多い(なぞなぞ大作戦でワニに食われる、謎の魔法少女で谷に落とされる、なぞのうちゅうじんで宇宙人にさらわれるなど)。
ゾロリの母親、ゾロリーヌは既に他界しており、しばしばゾロリを心配して天国から様子を見に来る。ゾロリママの死亡時期は「ほうれんそうマン」ではゾロリが3歳の時に、「かいけつゾロリ」では小学一年生の時点でまだ生きていて、細かい死亡時期は子供時代としか判明していない。どちらの作品でも、ゾロリは母親を非常に慕っている。父親は飛行機乗りで、ゾロリが3歳の時に行方不明になっている。その際に大破した飛行機が山奥で見つかっているが、まだ死んだと決まったわけではなく、『なぞのひこうき』で父親らしき人物がゾロリたちを救っている。また、『ちきゅうさいごの日!』でそれらしき人物がダンクをゾロリたちの場所まで送っている。
[編集] 登場キャラクター
まじめにふまじめ かいけつゾロリも参照。
[編集] その他の登場キャラクター
- ようかい学校の先生
- 妖怪学校の教員でほうれんそうマンシリーズからの継続登場。
- 妖怪が一人前になるための妖怪学校で教鞭をとっているが、最近子供達が妖怪をあまり怖がらなくなくなったことを危惧していた。自称いたずらの天才ゾロリの腕を見込み、子供達を再び恐怖に震え上がらせるべく助力を要請した。非レギュラーキャラの中では最も多く登場している。
- アーサー
- 真面目で優しく正義感に溢れるクロヒョウの王子。
- ゾロリとは古くからの知り合いで敵対している。(『ドラゴンたいじ』『ゆうれいせん』『きょうふのゆうえんち』)アニメは、(『けっせん!ゆめの王子さま』)
- エルゼ
- 少々わがままな、可愛いネコのお姫様。『ゆうれいせん』以降アーサーの妻となる。(『ドラゴンたいじ』『ゆうれいせん』『きょうふのゆうえんち』)アニメは、(『けっせん!ゆめの王子さま』)
- ブルル公爵
- 金儲けが大好きな公爵。「ブルル製菓」の社長。
- お菓子会社なのに、金の匂いがすることなら、どんな商売にも手を出す。
- 詐欺すれすれの悪徳な手法で稼ごうとするが、その計画はいつもゾロリに阻止される。(『チョコレートじょう』『きょうふのカーレース』『きょうふのカーニバル』)
- コブル
- ブルルの忠実な社長秘書。(『チョコレートじょう』『きょうふのカーレース』『きょうふのカーニバル』)
- ガオン(※アニメのみ登場)
- 作りたいものを探して旅を続ける一匹オオカミの科学者。
- 知力・体力・腕力・手先の器用さ、どれをとってもゾロリと互角。
- ゾロリとは実力を認め合う良きライバル同士。
- 実はある国の王子なのだが、退屈な城の生活に嫌気がさし旅に出た。
- シンシアという母がいて、ゾロリ同様母親思い。
- えんま大王
- 地獄で最も偉い人。
- ゾロリたちを間違って地獄へ連れてきた張本人でもある。常にえんま帳を所持しており、ここには地獄へ来るべき人たちの名前が書かれている。胡麻煎餅が大好物で、えんま帳を見ながら食べる事もあると言う。
- ゾロリを地上に返した後、とんま大王に格下げされた。(『てんごくとじごく』『じごくりょこう』『食べられる』)
- うちゅう人のおひめさま
- 宇宙のとある星のお姫様。
- ゾロリに一目惚れして星の風習に従いゾロリと結婚しようとするが、地球の美的感覚とはあまりにもかけ離れたその美貌からゾロリから逃げられてしまった。だが、その後もあきらめきれず幾度かゾロリに猛烈なアタックを仕掛ける。(『なぞのうちゅうじん』『なぞなぞだいさくせん』など)
- 魔法使い
- 円錐形の帽子をかぶった普通の老人。
- 修行しなくても扱うことのできる、使用回数100回の魔法の杖にたよることで魔法を使っていた。
- 魔法を覚えるため入門してきたゾロリを、雑用係として一生こき使おうとするが、途中で杖の秘密がばれてしまい、最後にはゾロリに杖を使い切られてしまう。(『まほうつかいのでし』杖の活躍は『だいかいぞく』)
- ミカエル
- テレカコレクター。世界に2枚しか存在しない未使用の「ブウブウテレカ」の1枚の持ち主。(『にんじゃ大さくせん』)
- パル
- ライオン海賊船長の一人息子で車のおもちゃが大好き。
- 物語終了後は海賊を辞め、車のおもちゃ専門店を開く。
- 『きょうふのカーレース』で再登場したときにはたてがみが生え、父親そっくりになっていた(『大かいぞく』『きょうふのカーレース』)
- タイガー
- 自称「一の子分」。自分が船長になりたいがためにパルの父親を暗殺。左手は義手であり、9つの道具が隠されている。自業自得で船ごと沈没したが、『大かいじゅう』で花輪を贈っているところを見ると生きていたらしい。『まほうのへや』で義手をふたばにされたり、『なぞのおたからだいさくせん』では、自分の義手が重くてキャノンを発射したら飛んでいったりと、仕返しは失敗ばかりである。(『大かいぞく』『なぞのまほうしょうじょ』『まほうのへや』『なぞのおたからだいさくせん前編・後編』『映画)
- チポリ
- ゾロリを逮捕しようと苦心していた警察官。逮捕したあと(逃げられてしまうが)刑事に出世した。それ以降、新聞にゾロリについての意見を良く載せるようになる。(『つかまる!!』『なぞのひこうき』他)
- トポル
- チポリの相棒。おなじく刑事に出世。(『つかまる!!』『なぞのひこうき』他)
- ダンク
- 最近できたばっかりで無名の国「ボスケ王国」出身の五輪ピック選手(種目はスキージャンプ。五輪ピックとはオリンピックに該当する架空の競技大会)。金メダルが取れなければ国外追放になるところだったが、二度と両親に会えない気持ちがわかるゾロリは彼に協力。見事金メダルが取れた。後に地球を救う計画のために再登場する。(『きょうふの大ジャンプ』『ちきゅうさいごの日!』)
- イヌタク
- 本名イヌタ タクジ。ゾロリが女装したゾロ子にホレてしまう。ゾロ子(原作ではゾロエ)いやゾロリは逃げたため、ゾロ子がゾロリとは知らず、未だ捜している。『きょうふの大ジャンプ』の時には父はすでに他界している。(『けっこんする!!?』『きょうふの大ジャンプ』他。)
- 鈴木サンタ・山田サンタ
- 『きょうふのプレゼント』に登場したサンタクロース。
- ゴメス署長
- ゴリ丸
7人の子供の父親。(『まもるぜ!きょうりゅうのたまご』)今は職探しに町を転々と移り住んでるため、息子にだいぶ会っていない。(『にんじゃだいさくせん』『きょうふのカーレース』『なぞなぞだいさくせん』『まもるぜ!きょうりゅうのたまご』(顔写真のみ))
- サル丸
ゴリ丸の子分。(『にんじゃだいさくせん』『きょうふのカーレース』)
- サンタポリス
- ボスケ国の王様
- まだできたばかりの自国の知名度を上げることに執念を燃やし、常夏の島にもかかわらず冬季五輪ピックの出場を表明。バスケ選手の中で最も高く飛べるという理由だけでダンクをスキージャンプの選手として出場させ、優勝できなかった場合に国外追放すると命じる。(『きょうふの大ジャンプ(回想のみ)』)
- マニイ
- 『なぞのひこうき』で自家用飛行機が山奥に墜落した際ゾロリに助けてもらった大金持ちのお嬢様。(『なぞのひこうき』)
- フレディ
- 妖怪学校の生徒の河童。気が弱く何をやっても駄目だがおならの威力だけはすごい。緊張するとおならをしてしまう癖がある。(『ちきゅうさいごの日』)
- レオナルド・ブリオ
- かつて乗っていた船「ダイパニック号」が沈没しかけたとき、自身のおならで船ごと海岸まで飛ばしたという実績がある。『ちきゅうさいごの日』終了後は「デカ・ブリオ」と呼ばれることに。(『ちきゅうさいごの日』)
[編集] アニメ版
[編集] かいけつゾロリ
[編集] スタッフ
- 原作:原ゆたか(『かいけつゾロリ』シリーズ、ポプラ社)
- 監督:錦織博
- 助監督:三浦辰夫
- チーフプロデューサー:今井隆、林敦、藤井雅俊、小原解子
- プロデューサー:小原麻美、池口和彦、岡村雅裕
- シリーズ構成:関島眞頼、池口和彦
- キャラクターデザイン:船越英之
- 総作画監督:柳田義明
- 美術監督:大橋由佳、東潤一(スタジオイースター)
- 色彩設計:三笠修
- 撮影監督:斎藤秋男
- 編集:小野寺桂子
- 音楽:田中公平
- 音響監督:三間雅文
- アニメーション制作:アンバーフィルムワークス、亜細亜堂
- 製作:メ~テレ、東急エージェンシー、ゾロリエンターテイメント
[編集] 主題歌
[編集] オープニング
[編集] エンディング
- 『空は青』(第1話~第13話)
- 作詞 鈴木哲彦 作曲 鈴木哲彦 編曲 佐藤さんと鈴木くん 歌:佐藤さんと鈴木くん
- 『おわりのうた』(第14話~第31話)
- 作詞:ユキエ6 作曲:ノビタ・ロバート 編曲:ノビタ・ロバート 歌:ユキエ6&ノビタ・ロバート
- 『あかねいろ』(第32話~第46話)
- 作詞 鈴木哲彦 作曲 鈴木哲彦 編曲 佐藤さんと鈴木くん 歌:佐藤さんと鈴木くん
- 『画用紙』(第47話~第52話)
- 作詞:杏さゆり 作曲:西寺郷太 編曲:矢野博康 歌:杏さゆり
[編集] まじめにふまじめ かいけつゾロリ
※「まじめにふまじめ かいけつゾロリ」を参照のこと。
[編集] その他特筆事項
- 2004年11月20日の朝日新聞のwebサイト『asahi.com』において、この作品がきっかけで、小学生の間でおやじギャグが流行していることが報道された。TV版でだじゃれを全面に出したことがきっかけと考察されている。
- テレビアニメの製作には特別目的会社(SPC)が用いられ、ゾロリエンターテイメントが設立された(直接の制作はアンバーフィルムワークス→サンライズ)。
[編集] 関連項目
- プレコミックブンブン
- まじめにふまじめ かいけつゾロリ
- 怪傑ゾロ - 直接的関係は無いが、本作の名称の元になったと思われる。
[編集] 外部リンク
テレビ朝日系(メ~テレ制作) 日曜7:00~7:30のアニメ番組 | ||
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前番組 | かいけつゾロリ | 次番組 |
クラッシュギアNitro | まじめにふまじめ かいけつゾロリ | |
ANIMAX 木曜『六時半蔵』(18:30)枠 | ||
(枠新設以前より同作品を放映) | かいけつゾロリ (2005年12月8日以降、そのまま『六時半蔵』枠に乗り入れ) |
まじめにふまじめ かいけつゾロリ |
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