さくらや
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 | 東京都新宿区新宿2丁目3番10号 新宿御苑ビル |
設立 | 1946年3月創業 |
業種 | 小売業 |
事業内容 | デジタルカメラ・カメラ、パソコン・OA機器、AV機器、家電製品、時計、携帯電話、ゲーム機及びソフト、玩具・模型、CD・DVDソフト等の販売 |
代表者 | 代表取締役社長 深澤 政和 |
資本金 | 13億4,800万円 |
従業員数 | 518名 |
外部リンク | http://www.sakuraya.co.jp/ |
株式会社さくらや(SAKURAYA CO., LTD)は首都圏を中心に展開する家電量販店チェーン。
2007年度現在、使用されているコーポレートスローガンは『もっと、がたくさん!さくらや』。2007年2月現在、16店舗で営業中である。
目次 |
[編集] 概説
1946年、サクラ屋カメラ店として創業。その後1963年にさくらや初の大型店舗を新宿駅前に東口店を出店。その後も新宿地区の商圏拡大に合わせて新宿を地盤とした多店舗化を続ける。1970年代から老舗カメラ系量販チェーンとして、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、カメラのさくらや[1]での3カメなどと並び評され、TVCMなどのメディア宣伝戦略を駆使して知名度を上げつつ、駅前家電量販店として日本の高度経済成長期の家電の高機能化、消費者ニーズの高まりに合わせて成長を続けた。
[編集] 家電量販店の競争激化
1990年代から始まるデフレ現象、AV機器家電の販売単価下落、競合店とのポイントカードの利率アップ競争激化など家電量販店同士の消耗戦が始まることになる。
首都圏中心に展開していたさくらやは、家電量販店の競争激化に伴う売り上げの頭打ちを打破すべく、1998年初の東北地区・巨艦店「さくらや仙台西口店」を出店した。すでに競合店のラオックス、ヨドバシカメラが巨艦店を仙台地区へ出店した後の参入であり、店舗面積も前記店舗の約半分(4000m2)と狭く、立地も駅からやや遠い利便性の悪さも重なり、売り上げ不振で約2年後に撤退となった。
この東北地区・出店失敗は、その後のさくらや多店舗化にブレーキを掛け、他の競合店(ヨドバシ、ビック、コジマ、ヤマダ)などが新規出店=規模の拡大で取引メーカーとの販売数に応じた販売リベートの条件や、卸値価格を有利に進める中で新規出店をストップしたさくらやだけがリベート・卸値などの好条件を得られ難くなり、競合店舗が多い同社の主力店舗が密集する新宿地区では価格競争力を維持するため販売価格を値下げして薄利多売を続け経常利益は低下することになった。
[編集] 好感接客への取り組み
1990年代の業績の頭打ち、多店舗化の遅れで低迷する中で好感接客をキーワードとした他店との差別化を図った。接客重視をメディア・TVCMに宣伝、利用客へ余計な声かけはしないことをアピール、販売員の接客スキルアップ教育を重視してリピーター客を増やす戦略を取った。
利用客は販売員からの余計な声かけ・セールストークもなくじっくり品定めができた点は評価されたが、消費者の流れを取り込むまでは至らず、他店のヨドバシカメラ、ビックカメラのような積極的な声かけやセールストークの商品販売力の売り込みに関して強みが無く弱いと評されていたさくらやは、更なる販売力鈍化に見舞われたため後年この戦略は見直された。
[編集] 経営再建
2000年代に入り、ついに債務超過に陥り早急な経営基盤の強化・事業の再構築が求められていた。2004年に投資ファンドのフェニックス・キャピタルから数十億円規模の出資を受け、同社の傘下となり経営再建に乗り出す。抜本的な資本体質の改善を目的として、2005年1月に経済産業省へ「事業再構築計画書」を提出、承認後フェニックス・キャピタルによる債務超過分を解消、自己資本回復を目的にする増資が行われた。
2005年3月には、自社ホームページ上のWebショッピングサイト部門(さくらやNets)を休止。2006年12月1日にベスト電器に対する第三者割当増資を実施し、ベスト電器が40%の株式を引き受ける。ベスト電器専務取締役の深澤政和がさくらや社長を兼務する形で就任し[2]ベスト電器グループ傘下となった。今後は同グループのネットワークを生かした共同仕入れを実施したコストダウンを進め、価格競争力の維持・経営再建を進めている。
[編集] 沿革
- 1946年 東京・新宿にてサクラ屋カメラ店を創業。
- 1948年 合資会社サクラ屋カメラ店として法人組織を設立。
- 1963年 株式会社として法人化。商号を株式会社カメラのさくらやへ改称。
- 1963年 新宿東口駅前に地下1階、地上4階建の同社初の大型店舗新宿東口店を開設。
- 1990年 カメラのさくらやから、現在のさくらやへ商号・社名を変更。
- 2004年 フェニックス・キャピタル株式会社から出資を受け同社の傘下となる。
- 2006年 さくらやは株式会社ベスト電器へ第三者割当増資を実施、同社の傘下となる。
[編集] 店舗
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- 新宿東口駅前店
- 新宿東口パソコン館
- 新宿東口ホビー館
- さくらやメガネKAN新宿東口
- 新宿ウォッチKAN
- 新宿西口駅前店
- 池袋店
- 渋谷店
- 八重洲地下街店
- 八重洲北口店
- 聖蹟桜ヶ丘店
- 大宮店
- 浦和店
- 相模大野店
- 船橋店
- 川崎店
[編集] かつて存在した店舗
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- 新宿本店(カデン館、新宿店と名称変更後、2007年1月31日に閉店)
- さくらやの新宿地区主力店舗の一つとして1984年から23年間営業を続けていた、さくらや新宿店(旧さくらや新宿本店)が閉店。
- ウオッチKAN横浜
- 池袋サンシャイン60通り店 (現在の池袋店(旧池袋東口店)に吸収統合)
- 荻窪店 (1971年7月、有限会社カメラのさくらやへ分社化)
- 仙台西口駅前店 (東北地方1号店。1998年11月開店、1999年11月閉店)
- ゲーム館目黒
- メガネKAN新宿西口
- 新宿西口店(OA館、メガネKAN新宿西口と名称変更後、新宿西口駅前店に吸収統合により閉店)
- ピー館(新宿東口パソコン館に名称変更)
- 旧カメラ館(移転後に写真専門館となり、後に閉店)
- カメラ館(新宿東口駅前店前に移転後、まもなく閉店)
- 旧メガネKAN新宿東口(移転)
- メガネKAN吉祥寺
- 御徒町店
- AV館(後にメガネKAN新宿東口 )
[編集] 提供CM
- みのもんたの朝ズバッ!(TBS全国ネット)CMは関東ローカルエリアのみ放送
[編集] 関連項目
- 東京都杉並区上荻(荻窪駅前)にあるカメラ専門店、「有限会社カメラのさくらや(通称:荻窪カメラのさくらや、おぎさく)」。上記のさくらやから分離独立した店であり、かつては旧新宿本店とは兄弟店という扱いになっていたが、両社の間には現在では資本関係・営業上の提携などはない。同社のロゴはさくらやの旧ロゴを使用している。
[編集] 脚注
- ^ かつては「カメラのさくらや」という屋号で展開していた。
- ^ ベスト電器グループ一覧