しあわせソウのオコジョさん
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しあわせソウのオコジョさんは宇野亜由美の漫画『オコジョさん』を原作とするアニメ作品である。2001年10月2日 - 2002年9月24日にテレビ東京系列で火曜18:00~18:30に放映されていた。全51話。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
槌谷揺というごくごく一般的な男子大学生が、オコジョを飼うことになる。名前はなく、よって、ただの「オコジョ」。愛称として、コジョピーがある。その槌谷やコジョピーの周りの人間・動物から色々とおかしい出来事が引き起こるというギャグアニメである。不条理な部分も多い。
[編集] 原作との相違点
- 原作では名前がなかった(佐伯シュンにより一方的に「ちゅーちゅん」と名づけられただけの)オコジョさんに「コジョピー」という名が久遠ゆうたにより付けられている。
- オコジョさんの頭に緑色の葉が付いている。
- 塚原は原作では「オコジョ」と呼び捨てだが、アニメでは「オコジョさん」と敬称付きで呼び、都にもそれを強制する。
- ネズミに「ちょろり」という名前が付いている。
- 暴力・流血シーンのカット。
- 佐伯兄妹は親から離れて兄妹だけで暮らしている。
- 新キャラクター(久遠ゆうた、みゆ、コジョルー、るる&るか及びその家族)の追加。
- 後に原作にも逆輸入されている。
- 槌谷、佐伯兄妹、ゆうた、るる&るかが同じしあわせ荘に住んでいる。
[編集] キャラクター:キャスト
- コジョピー(オコジョさん)/オコジョ番長 : 沢城みゆき
- 本編の主人公のオコジョ。極めて男らしくやや怒りっぽくてヤンキーな性格。気に入らない事があると「しゃ~っ!」と言いつつ威嚇のポーズをとるが人間にとってはかわいらしい仕草にしか見えない。槌谷に飼われているのだが本人は自分が主人のつもりでいる。元は山奥で暮らしていたが、幼いころに崖から落ち、キツネのおやっさんに生きる術を教わりながら育てられた。苦難の旅の末に母親オコジョとの再会を果たすが、あまりにも立派なオコジョになりすぎたために、母親オコジョは自分の子であることに気が付かなかった。このことがトラウマになり、ヤンキーと化したオコジョさんはしばらくはクマを愛車にして森の中を暴れまわる日々を送る。ところがある日人間の子供に捕まり、売られたペットショップから脱走したのち街のゴミ置き場で飢死しそうになったところを槌谷に拾われ、今のしあわせソウに至る。好物はカラアゲ。歴とした名前はあるが、「オコジョさん」あるいは「オコジョ」の方が一般的な呼ばれ名であり、実際に「コジョピー」と呼ぶのはゆうた達とコジョルーだけである。
- 槌谷揺(つちやはるか) : 小泉豊
- コジョピーの飼い主の大学生。常に無表情・寡黙で何を考えているのかよく分からないが一応常識人。なんだかんだでコジョピーのことを大事に思っているようだ。無類の園芸好きで、園芸関連の雑誌は(一応1冊に絞ろうとするが)全て買い、TV番組は全てチェックする。細身ながら体力もあり、引越しなど肉体労働のバイトもこなす。恋愛には疎く、デート相手をしばしば落胆させ、繭美を暴走させる。家族は父・母・姉で、全員揺と同じ顔、同じ性格。鉄面皮な姉・閑(しずか)は就職活動で苦戦している。番長編では結構よく喋る。
- ちょろり : 山崎雅美
- スナネズミ。コジョピーの一の子分で彼を「おやびん」と呼んでいる。「~でやんす」が口癖。原作では名前が無く単に「ネズミ」。ヒマワリの種、チーズ、光る物が好き。結構惚れっぽい。
- 久遠ゆうた(くどお~) : 加藤奈々絵
- 槌谷達と同じマンションに住む少年。真面目で大人しい性格。コジョピーの大ファン。コジョピーとコジョルーの名付け親。ちょっと泣き虫。算数の教科書の内容から推定年齢は小学3年生。
- コジョルー : 鮭延未可
- 雌のオコジョ。「る??」「るん??」が口癖。少し図々しい面も。ちょろりと同じくコジョピーのことを兄貴のように敬っているが、まだ子供なので上下関係がわからずに「コジョピー」と呼び捨てにしている。(一度は「おやびん」と呼び名を強制されたが、どうやら上手く言えないらしい。)コジョピーと同じく元は山奥で暮らしていたが、愚図な言動のあまり母親に「モグラの子だ」と罵られたショックで自ら激流の川に飛び込んでしまい、溺死しそうになったところをたまたま漁師に網縄で引き上げられ、冷凍車で運ばれた末しあわせソウに至った。
- 西塔みゆ (さいとう~): 谷井あすか
- 後半から登場。しあわせソウに引っ越してきた後、コジョルーの飼い主に。ゆうたに気があるらしい。やや自己中心的。母はトリマー(ペットの美容師)。
- サエキシュン/サエキ先生 : 原田英敬
- サエキトモコ : 中村明香
- シュンの妹。兄と同じく常に笑顔でお調子者で、場の空気が読めない人。
- タッチン/フェレット番長 : 伊丸岡篤
- 佐伯兄妹に飼われているフェレット。コジョピーのライバル。高級ペットとしてのプライドがあり、コジョピーの事を「野良」と軽蔑するが、それは野生では生きられない自身に比べコジョピーが自由奔放に生きていることへの強烈な嫉妬・羨望の裏返しでもある。換毛期で色の変わったコジョピーを、メスのオコジョと勘違いして惚れてしまったこともある。
- るる&るか : 谷井あすか
- 槌谷達と同じマンションに住む双子の少女。物怖じしない性格で、コジョピーたちもかなわない。「変なのごっこ」(両腕を上に挙げ、「変なの~変なの~♪」と歌いながら上半身を左右に揺らす)など、怪しい遊びを好む。2人の区別は前髪の向きで可能。二卵性双生児で雄雌1匹ずつのハリネズミ(雄は凶暴、雌はぶりっ子)を飼っている。
- 塚原映日 (つかはらあきひ): 高橋広樹
- 獣医師。動物の生態系に詳しく普段は名高い医師として尊重されているが、オコジョに異常なまでの執着と愛情を見せては暴走してしまうことも多い。医師としてオコジョが塩分と脂の多い唐揚げを食べるのを極度に嫌がるが、コジョピー(コジョルー)に気に入られたい一身で自ら唐揚げを食べさせようとすることもある。
- 藤崎都(ふじさきみやこ) : 木川絵理子
- 塚原の動物病院の事務・助手。数少ない常識人。塚原の暴走を止めるのが役目。
- 仙堂一郎 (せんどういちろう): 竹本英史
- 槌谷らの住んでいるマンションの大家の息子。珍しい動物を多数飼い込んでいる。餌代は母親持ちなので、母親には頭が上がらない。
- 仁科学(にしなまなぶ) : 杉田智和
- 槌谷たちと同じ大学に通う学生。通称「科学くん」。科学の力を心から信じている。メカオコジョなど妙な発明品を造っては余計な騒動を起こす。
- 長谷川 : 伊丸岡篤
- 髪の毛を金髪に染め、煙草をふかした不良。コジョピーから「最強のアニキ」と慕われる。閑を揺の女装と勘違いし、しかもそれに惚れてしまい苦悩する。
- 森下繭美(もりしたまゆみ) : 武藤寿美
- 近所の中学生。いつもムスっとした顔をしているが心の中は普通の思春期の女の子である。槌谷に恋心を抱いていて告白のチャンスを狙っているが、あと一歩が踏み込めず、妄想が妄想を呼び暴走してしまう。
- 井澄(いずみ) : 竹内順子
- 隣の漫画家 : 荘真由美
- いつも締め切りに追われている漫画家。すなわち原作者・宇野亜由美のことである。ちょろりの飼い主。普段と外出時では風貌がまるで違う(普段は無頓着で小汚いが、外出時は派手な化粧とブランド物に見を固める)。
- 久遠ゆうたの母(ゆうたママ) : 荘真由美
- ゆうたの母。近所の弁当屋(アニメでは「シアワセ亭」)でパートとして働いている。三角巾がトレードマークで、何故か家など勤務時間外でも肌身離さず着けている。「オコジョ番長編」ではセーラー服やスクール水着、時にはラバースーツに三角巾という奇抜な服装だった。名前については、「オコジョ番長」編ではネームプレートに「ゆうたママさん」と書かれ、ゆうた本人から「ゆうた君のお母さん」と呼ばれていた。夫(ゆうたの父)は単身赴任中。なお、逆輸入された原作では三角巾を付けていない。「番長編」でサエキ先生から「股裂きの刑」を命ぜられたとき、何故か嬉しそうに頬を染めていた。
- ペット店店長 : 上田陽司
- 店員 : 椿理沙
- 中林稔 : 岩崎征実
- みずほ : たがみかおり
- 石楠花由美子 : 木川絵理子
- 牙王 : 竹本英史
- 教授 : 西前忠久
- みどり : 木川絵里子
- ダークな女 : 白木克枝
- 太郎丸 : 高橋広樹
- クマ/クマ校長 : 西前忠久
- ワニ/ワニ先生/ワニ事務員 : 鳥宗りつこ
- 老キツネ/キツネ先生 : 松山鷹志
- 槌谷揺の母 : 白木克枝
- 母オコジョ : よのひかり
- 仙堂一郎の母 : 尾小平志津香
- みゆの母 : 若泉絵子
- コジョルーの母 : よのひかり
- るる&るかの母 : 若泉絵子
- 佐伯シュン・トモコの母 : 木川絵里子
- ちょろりの母 : 鮭延未可
- ちょろりの兄 : 上田陽司
- チビマモ : 竹内順子
- フェネック : 藤本はるか
- ワラビー : 上田陽司
- ヒャッホー : 谷井あすか
- ナレーション : 寺田はるひ
- 無機質な低音で冷静に突っ込みを入れる。
[編集] スタッフ
- 原作 : 宇野亜由美『オコジョさん』(白泉社月刊Lala掲載)
- 企画 : 岩田圭介(テレビ東京)、湯浅昭博、根岸弘
- 監修:ねぎしひろし
- 監督:山本裕介
- シリーズ構成 : 西園悟
- キャラクターデザイン:岸田隆宏
- プランニングディレクター:中村学
- 美術監督 : 西川淳一郎、藤田勉
- カラーディレクター : 川見拓也
- デザインワークス : キムヒロミチ
- ビデオ編集 : ビデオサンモール
- 録音演出 : 塩屋翼
- 録音演出助手 : 本山哲
- 録音 : 熊倉了
- 番組宣伝 : 松坂忠光→森村祥子→内海賢朗(テレビ東京)
- コンポジットディレクター : 長牛豊
- 編集 : 後藤正浩
- 音楽 : 天野正道
- 効果 : 石野貴久
- 音楽協力 : テレビ東京ミュージック
- 制作デスク : 岩谷能宣
- 制作担当 : 永居慎平
- プロデューサー : 具嶋朋子(テレビ東京)、板橋秀徳、植田もとき
- 製作 : テレビ東京、創通映像、RADIX
- 脚本 : 西園悟、浦沢義雄、中弘子、高山カツヒコ、佐藤和治
- 絵コンテ : 山本裕介、高田淳、うえだひでひと、山下万つ里、持丸タカユキ、持丸孝行、いまざきいつき、石之博和、渡辺健一郎、大森貴弘、西沢信孝、木村隆一、蒔世捺子、山口美浩、迫崎史敏、紅優、坂本郷、福島利規、近藤信宏、北川正人、小高義規、小林孝嗣、佐山聖子、菊地康仁、五十嵐達也、鎌田祐輔、ネギシヒロシ、白河明治
- 演出 : 山本裕介、米田光弘、加藤茂、アサミマツオ、浅見松雄、木村隆一、持丸タカユキ、いまざきいつき、石之博和、渡辺健一郎、大森貴弘、五十嵐達也、寒竹清隆、山口美浩、青井清年、佐山聖子、福島利規、北川正人、境橋渡、林有紀、岡嶋国敏、菊地康仁、小高義規
- 作画監督 : 吉野真一、下坂英男、蒔世捺子、宇田川一彦、加藤茂、斉藤新明、山下敏成、米田光弘、工藤柾輝、石之博和、井口忠一、大森貴弘、川口弘明、松田芳明、畑智司、冬川岬、小林明美、北川正人、村上勉、竹田逸子、三木俊明、望月謙、佐藤陽子、大河原晴男、桜井木ノ実、高橋成世、鉄心、木下ゆうき、鎌田祐輔、茂木琢次、立山信也、岸田隆宏(メカ作監)
[編集] 主題歌
[編集] オープニングテーマ
- あのコのHappy Face
- 歌:しあわせシスターズ
- 期間:第1話~第25話
- コジョピーのうた
- 歌:しあわせオコジョ組(コジョピー・ちょろり・コジョルー)
- 期間:第26話~第49話
- (第51話ではエンディングテーマとして使用された)
[編集] エンディングテーマ
- 眠くなるまで
- 歌:高取ヒデアキ
- 期間:第1話~第25話、第50話
- ぽかぽかコジョルー
- 歌:鮭延未可
- 期間:第26話~第49話
- (第50話では挿入歌として使用された)
[編集] 挿入歌
- オコジョ番長のテーマ
- 歌:高取ヒデアキ
- 使用話:第20、25、33話
[編集] 備考
- アニメでも本編以外に学校を舞台とした「オコジョ番長」編も放送された。
- メカオコジョ登場編はゴジラ映画のパロディになっている。
- 平均視聴率は5.2%と健闘していた。
- 沢城みゆきの初主演作である。
- 当初は同じ動物アニメであるとっとこハム太郎の二番煎じとの声が出ていたが、2ちゃんねるのアニメファンはこちらを好むほど人気の高いアニメだった。
[編集] 外部リンク
- オコジョさんWeb(以前は白泉社による公式サイトがあったが、閉鎖された。このサイトはその保存キャッシュ)
テレビ東京系 火曜18:00枠 | ||
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