アカウントアグリゲーション
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アカウントアグリゲーション(Account aggregation) とは、 インターネットバンキングなどに預金者が保有する、異なる金融機関の複数の口座の情報を、単一のコンピュータスクリーンに集約して表示するサービスの総称。
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[編集] 概要
このサービスは、インターネットバンキングが広く利用されるようになってから登場したものであり、Webブラウザを用いてサービス提供するASPサービスが主流であり、これをサーバー型という。また、専用のソフトウェアを使用するものも存在し、これをクライアント型という。
最近では、航空会社のマイレージ情報や、ポイントサイトのポイント情報など、集約する情報の範囲が広がっている。また、複数の情報を集約する点を生かし、異なるサイトの情報(預金残高とクレジットカード請求額など)を比較して結果を通知するような付加サービスを提供する運用者もある。
[編集] サーバー型
サービス提供者は利用者から各インターネットバンキングサイトの 利用者アカウントIDとパスワードをあらかじめ預かり、 サービス提供者がこれを使って各インターネットバンキングサイトへ接続を行う。 表示されるWeb画面を「スクリーンスクレイピング」(w:en:Screen scraping) という技術を使って取得し、これを解析して再構成して利用者のコンピュータスクリーンに表示する。
米国が発祥だが、日本ではジャパンネット銀行や三菱東京UFJ銀行、りそな銀行等のインターネットバンキングサイトやMSN、goo等のポータルサイトで提供されている。
複雑なシステムであり、実際に運用されているものは限られる。
- NTTビズリンク運用「Agurippa」 - りそな銀行、ジャパンネット銀行、全日本空輸、楽天、マイクロソフト、goo、ぷらら、全労済
- NTTデータ運用「e-z-login」 - 三菱東京UFJ銀行(旧東京三菱)
- 野村総合研究所 - みずほ銀行、マネックス証券、日本航空
[編集] クライアント型
預金者が自分の利用者アカウントIDとパスワードをサービス提供者に預けることに情報漏えいの 不安を持ってしまうことに配慮して、預金者の使用するPCで動作 するアプリケーションとして提供されるものが、いわゆる「クライアント型」である。 サーバー型と同様にスクリーンスクレイピング技術を使って各金融機関サイトからの情報を 取得し、再構成して表示する。
アカウントIDとパスワードは利用者のPCだけに存在するので、サービス提供者は情報管理の責任を負う必要がない。しかし、利用者はスパイウェアやファーミングなどの被害を受けないよう、自らPCの管理に注意を払う必要がある。
- SBIテクノロジー提供 「MoneyLook」
[編集] 外部リンク
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