アメリカ合衆国大統領首席補佐官
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アメリカ合衆国大統領首席補佐官（-がっしゅうこくだいとうりょうしゅせきほさかん、White House Chief of Staff）は、大統領の職務を補佐する大統領補佐官である。首席補佐官は必要なときにはいつでも大統領に会うことができるなど、ホワイトハウス西棟（ホワイトハウス行政府）を実質的に取り仕切る職務である。首席補佐官の下には数名の次席補佐官が置かれる。
[編集] 首席補佐官の職務と歴史
首席補佐官の職務はとてもさまざまであるが、一般的に首席補佐官はほかのホワイトハウス職員の行動の監督をし、大統領のスケジュールを取り扱い、大統領と訪問者との面会を調整する。この大統領と訪問者の面会を調整するという職務ゆえに首席補佐官は「大統領の砦」と呼ばれることがある。非公式には首席補佐官は大統領のもっとも親しい政策アドバイザーの中の１人であって、また個人的にも友人であることが多い。そのためホワイトハウスの影のNo2と言われることもある。
必ずしもすべての大統領が公式に首席補佐官を置いたわけではない。ケネディ大統領は置かなかったし、カーター大統領も任期のほぼ終わりまでは置かなかった。トルーマン大統領、ジョンソン大統領、そしてジョージ・W・ブッシュ大統領以外の大統領はすべて、任期の途中で首席補佐官を代えた。それはおそらく、その職務が高度のストレスを要求する職務であるからである。その例として、首席補佐官の平均職務期間は2年と少しに満たないくらいである。最も長く首席補佐官を務めたのは、ハリー・S・トルーマン政権下で6年間を務めたジョン・スティールマンである。
多くの首席補佐官はかつてより政治家であり、その多くが退職後にほかの上級職の経歴を持つことになる。その例はニクソン大統領の首席補佐官であってのちに、国務長官になるアレクサンダー・ヘイグ、ジェラルド・フォード大統領の首席補佐官であって、現在副大統領のディック・チェイニーや前国防長官のドナルド・ラムズフェルドなどがある。
[編集] 歴代首席補佐官
| 首席補佐官 | 在任期間 | 大統領 |
|---|---|---|
| ジョン・スティールマン | 1946年 - 1952年 | ハリー・S・トルーマン |
| シャーマン・アダムス | 1953年 - 1958年 | ドワイト・アイゼンハワー |
| ウィルトン・パーソンズ | 1958年 - 1961年 | |
| 空席 | 1961年 - 1963年 | ジョン・F・ケネディ |
| マーヴィン・ワトソン | 1963年 - 1968年 | リンドン・ジョンソン |
| ハリー・ロビンス・ハルデマン | 1969年 - 1973年 | リチャード・ニクソン |
| アレクサンダー・ヘイグ | 1973年 - 1974年 | |
| ドナルド・ラムズフェルド | 1974年 - 1975年 | ジェラルド・R・フォード |
| ディック・チェイニー | 1975年 - 1977年 | |
| 空席 | 1977年 - 1979年 | ジミー・カーター |
| ハミルトン・ジョーダン | 1979年 - 1980年 | |
| ジャック・ワトソン | 1980年 - 1981年 | |
| ジェイムズ・ベイカー | 1981年 - 1985年 | ロナルド・レーガン |
| ドナルド・リーガン | 1985年 - 1987年 | |
| ハワード・H・ベーカーJr. | 1987年 - 1988年 | |
| ケネス・デュバースタイン | 1988年 - 1989年 | |
| ジョン・スヌヌ | 1989年 - 1991年 | ジョージ・H・W・ブッシュ |
| サミュエル・スキナー | 1991年 - 1992年 | |
| ジェイムズ・ベイカー | 1992年 - 1993年 | |
| マック・マクラーティ | 1993年 - 1994年 | ビル・クリントン |
| レオン・パネッタ | 1994年 - 1997年 | |
| アースキン・ボウレス | 1997年 - 1998年 | |
| ジョン・ポデスタ | 1998年 - 2001年 | |
| アンドリュー・カード | 2001年 - 2006年 | ジョージ・W・ブッシュ |
| ジョシュア・ボルトン | 2006年 - |
