アル・ヤンコビック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィアード・アル・ヤンコビック("Weird Al" Yankovic、本名Alfred Matthew Yankovic、1959年10月23日-)は、アメリカのミュージシャン。ヒット曲の替え歌やコミックソングを多数リリースしていることで知られる。アメリカでの通称はWeird Al(おかしなアル)。
目次 |
[編集] 来歴
カリフォルニア州リンウッド生まれ。大学在学中の1979年、ザ・ナックのヒット曲「マイ・シャローナ」の替え歌「マイ・ボローニャ」を自主制作。これがラジオでオンエアされたところ人気を呼び、デビューのきっかけとなる。1983年にリック・デリンジャーのプロデュースでファースト・アルバムをリリース。
1984年、マイケル・ジャクソンのヒット曲「今夜はビート・イット(Beat It)」の替え歌「今夜もイート・イット(Eat It)」が大ヒット。音はもちろんのこと、ミュージック・ビデオも本物そっくりにパロディしたこの曲はMTVで大量オンエアされ、日本でもその名が知られるようになった。
1996年以降日本でオリジナルアルバムはリリースされていない。(99年にエイベックスから企画盤はリリースされている。2006年に発表された「Straight Outta Lynwood」は日本のi tunes music storeで販売している。)
その後もマドンナ、M.C.ハマー、ニルヴァーナ、クーリオ、エミネムなど、その時々の人気アーティストのヒット曲の替え歌と本物そっくりなミュージック・ビデオを作り続け、パロディ・ソングの帝王として確固たる地位を築いている。またポルカ・アコーディオン奏者としても優れた腕前を持ち、2枚目以降のアルバムすべてに替え歌のポルカ・メドレーが収められている。
テレビ番組やコメディ映画のプロデュース、出演も多い。主な出演作に「パロディ放送局 UHF」映画1989年(主演、脚本)、The Weird Al Show 1997年9月から1998年9月までCBS放送TV番組。
1998年1月に視力回復手術LASIKを受ける。それを機にトレードマークだった眼鏡、口ひげ、アフロヘアをやめたヤンコビックは実はハンサムであることが判明した。
2001年ベン・フォールズのミュージック・ビデオ「ロッキン・ザ・サバーブズ」の監督を勤めカメオ出演もしている。ヤンコビックはフォールズの「Time」でヴォーカル参加し、「Landed」ではタンバリン演奏を披露した。またフォールズがヤンコビックの「Why Does This Always Happen to Me?」でピアノを演奏するなどお互いに交流がある。
2006年日本でもヒットした「You're Beautiful」のパロディ「You're Pitiful」を制作したことで話題になる。ジェームス・ブラントの許可を得るが、レコーディング後になってブラント側のアトランティック・レコードが使用許可の撤回をした。収録される予定のアルバムから外される。ブラント本人はパロディに反対していない事から、この曲はヤンコビックのMySpaceで無料ダウンロード曲として発表された。
2006年9月発売された「Straight Outta Lynwood」はBillboard 200で10位を記録し彼の最も成功したアルバムになった。[1] 同アルバム収録曲「White & Nerdy」はBillboard Hot 100 9位、ITunes Store 2位、音楽専門局VH1 1位と驚異的ヒットを記録しヤンコビック初のTop10入りシングルになった(これまでの記録は「Eat It」1984年12位)。 原曲を歌うカミリオネアは「ヤツは本物のラップしている。クレージーだ。ここまで上手いとは思わなかったよ」[2] と驚きパロディを喜んでいる。(原曲である「Ridin'」が収録されているカリミオネアの「The Sound of Revenge」も日本盤は未発売)。
[編集] 代表曲
[編集] 替え歌
()内は元ネタ。
- 「My Bologna」(ザ・ナック「My Sharona」)
- 「遅刻へ道連れ(Another One Rides The Bus)」(クイーン「地獄へ道づれ(Another One Bites The Dust)」)
- 「Like A Surgeon」(マドンナ「Like A Virgin」)
- 「今夜もEAT IT(Eat It)」(マイケル・ジャクソン「今夜はBEAT IT(Beat It)」)
- 「ライ・オア・ザ・カイザー「ロッキー13」主題歌」 (サバイバー「アイ・オブ・ザ・タイガー」)
- 「Fat」(マイケル・ジャクソン「Bad」)
- 「Living With A Hernia」(ジェームス・ブラウン「Living In America」)
- 「Smells Like Nirvana」(ニルヴァーナ「Smells Like Teen Spirit」)
- 「Gump」(ザ・プレジデンツ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ 「Lump」)
- 「Amish Paradise」(クーリオ「Gangsta's Paradise」)
- 「eBay」(バックストリート・ボーイズ「I Want It That Way」)
- 「Couch Potato」(エミネム「Lose Yourself」)
- 「You're Pitiful」(ジェイムス・ブラント「You're Beautiful」)
- 「White & Nerdy」(カミリオネア「Ridin'」)
[編集] 豆知識
- ヤンコビックの好物は自らのオリジナル料理トゥインキー・ウインナー・サンドイッチ(作り方参照w:Twinkie-Wiener Sandwich)だ。このおやつは映画UHFの中でも紹介された。最近はベジタリアンに転向したため中身を豆腐ウインナーに変更したが相変わらずお気に入りである。
- Eat Itをリリースした際に来日し、オレたちひょうきん族に出演。サビのEat Itを日本語で食えと歌った。
- ヤンコビックの愛車はナッシュメ・トロポリタンである。たびたび自らのミュージック・ビデオに茶色と白のメトロポリタンが登場する。
- 彼の名前は"Weird Al" が「"」で括られている事から解るようにウィアード・アルもしくはウィアード・アル・ヤンコビックとフルネームで呼ぶのが正しい。アル・ヤンコビックという呼び方は日本独自で米国ではおよそ一般的ではない。
- また、彼は軟体である。[要出典]
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- "Weird Al" Yankovic公式ウェブサイト
- アル・ヤンコビックのMySpace 「White & Nerdy」がフルコーラス聴ける。
- アル・ヤンコビックのPV「ホワイト&ナーディ」 - ABC振興会
[編集] 参考資料
カテゴリ: 出典を必要とする記事 | アメリカ合衆国のミュージシャン | カリフォルニア州の人物 | パロディー音楽 | 1959年生