ウサギ目
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ウサギ目(重歯目) Lagomorpha |
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ウサギ目(うさぎ-もく)は、脊椎動物亜門 哺乳綱に属する生物の分類単位。重歯目(じゅうしもく)ともいう。ネズミ目(齧歯目)と近縁で、頭骨の形態がよく似ている。ネズミ目同様、一生伸び続ける切歯を持つが、ネズミ目の切歯が1対であるのに対し、ウサギ目では2対あることで区別される(「重歯目」という分類単位名もこれにちなんでいる)。このため、かつては「ウサギ亜目」としてネズミ目の下位グループとされていたが、現在は独立している。北半球を中心に世界中に分布しているが、オーストラリア大陸やマダガスカル島には元々は生息していなかった。
ウサギ目にはウサギ科とナキウサギ科の2科が属するが、一般にウサギというときはウサギ科のものを意味する。ナキウサギ科のウサギ=ナキウサギは耳が小さく丸く、一見すると尻尾のないネズミのように見える。
広く飼養されているカイウサギは、ヨーロッパアナウサギを家畜化したものである。 本来日本にはアナウサギ属は分布しなかったが、近年はカイウサギの野生化が認められる。 白い体毛と赤い目を持つ「ジャパニーズホワイト」は、日本で作られたアナウサギの一品種。
なお、日本で山野に広く自生する在来種のウサギはノウサギであり、トウホクノウサギなどいくつかの亜種に分けられる。ノウサギの中にはユキウサギのように冬期に体毛が白くなる亜種もある。
英語では、「rabbit」の語はアナウサギとその家畜化されたカイウサギを指し、ノウサギ類は「hare」の語で表される。
[編集] 下位分類
- ウサギ科
- ナキウサギ科
- ナキウサギ属
- エゾナキウサギ (在) - 絶滅のおそれのある地域個体群(環境省レッドリスト)
- ナキウサギ属
* (在)は日本の在来種・在来亜種。