キャバレー (小説)
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『キャバレー』は栗本薫の小説。1986年に映画化された。名曲『レフト・アローン』がつなぐ若いジャズミュージシャンと中年のやくざの奇妙な友情を描く、青年の成長物語。
目次 |
[編集] 小説
「野性時代」1983年8月号に掲載、1983年9月に角川書店から単行本が刊行された。のち、1984年に角川文庫版が、2000年に角川春樹事務所からハルキ文庫版が出ている。
[編集] 映画
1986年4月26日公開の角川10週年記念映画。
[編集] あらすじ
大学生の俊一は、会社社長のお坊っちゃんで、有名私大の名門ジャズ・サークルに属している才能のあるジャズ・サクソフォーン奏者だが、クラシックしか認めない頭の堅い親や技術自慢ばかりの同級生に嫌気がさし、ジャズの真髄を究めるために家を出て、場末のキャバレーのバンドに潜り込んだ。当初は、全く違った水商売の世界は目新しかったものの、すぐにその澱んだ空気に馴染んでしまい、酔っぱらい相手の演奏や三流のバンドマンとの競演に得るものもなく、仲間のバンドマンやボーイ達と変わりばえのしない毎日を過ごすようになった。
そんなある日、ジャズの名曲『レフト・アローン』のリクエストがあった。リクエストをしたのは、界隈を仕切るやくざの代貸しとして恐れられていた滝川で、彼は演奏の後で俊一を呼び、以前に聞いた『レフト・アローン』と違うと言った。普段はむしろ臆病なくらいだが、音楽に関することになると頭に血が昇る俊一は、偉大なジャッキー・マクリーンに劣ると貶されたと感じ、思わず相手を忘れて強く反論した。そんな俊一に滝川は驚きと興味を示し、その後しばしば語りあうようになった。滝川は音楽に関しては全く無知だが、天性の感を持っており、その指摘はしばしば俊一を驚かせた。やがて俊一の周りで様々事件が起こり、俊一は演奏における一つの境地に達した。しかし、俊一は対立するやくざ同士の争いに巻き込まれ、滝川は苦汁の決断をする。全てが終わった後、俊一はいきがった若者から大人に変わっていた。
[編集] キャスト
- 矢代俊一:野村宏伸
- 滝川:鹿賀丈史
- 英子:三原じゅん子
- 千枝古:原田知世※ゲスト出演
- 田能倉:真田広之※ゲスト出演
- 安原(英子のヒモ):宇崎竜童
- 中村(ドラムス):ジョニー大倉
- 金(ピアノ):山川浩一
- 浅井(ベース):尾藤イサオ
- 久保(矢代の同僚):新井康弘
- 相馬六助(滝川の舎弟):竹内力
- 阿久津(北憂会組員):成瀬正
- スターダスト・ホステス:津田ゆかり
- 同・バーテンダー:清水昭博
- 同・マネージャー:中村孝雄
- 同・ダンサー:村田香織
- レストランウエイター:高柳良一
- スターダストの客A:中井啓輔
- スターダストの客B:北方謙三 ※ゲスト出演
- 総長(関東連合):丹波哲郎 ※ゲスト出演
- 関東連合組長:千葉真一 ※ゲスト出演
- スターダスト・マスター:夏八木勲 ※ゲスト出演
- 関東連合運転手:永島敏行 ※ゲスト出演
- 関東連合組員:渡瀬恒彦 ※ゲスト出演
- パブのママ:志穂美悦子 ※ゲスト出演
- ウエイトレス:薬師丸ひろ子 ※ゲスト出演
- 章次(白江組組員):本間優二
- 前川(北憂会組員):清水健太郎
- 佐島(北憂会幹部):古尾谷雅人
- 歌手:白竜
- ピアニスト:原田貴和子
- ミドリ:渡辺典子
- 小坂井(刑事):室田日出男
- 白江(白江組組長):原田芳雄
- 南部恵:倍賞美津子
[編集] スタッフ
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