クーペカブリオレ
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クーペカブリオレ(coupé cabriolet)(別名:クーペコンバーチブル、リトラクタブルハードトップ、バリオルーフ)とは自動車のボディタイプの一つで、電動格納式ハードトップを備えたオープンカーのことをさす。
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[編集] 概要
幌の代わりに鉄(もしくはアルミやFRP)の屋根を開閉するため、オープン状態ではカブリオレに、クローズド状態ではクーペに"変身"できるのが特徴である。ただし、屋根収容のためにトランクはデット・スペースになってしまう場合が多い。また、外見的にはクーペであるが、構造的にはモノコックではないので、転倒時の剛性については原則的に期待できない。[要出典]
1934年にプジョー301エクリプスが手動ワンピースメタルトップをリア席後方に収納した。電動を意図して設計されたが当時のモーターとワイヤリングでは不可能だったという。1947年、米国のプレイボーイ自動車が販売した唯一の車プレイボーイは「コンビネーション・コンバーチブル・クーペ」というスタイル名で後部トランクにトップが格納されるオールスチール製コンバーチブルトップ装備の前席3人乗車の小型オープンモデル。トップは真ん中がヒンジで折れ、折りたたみ部はゴム製ガスケットでシールされていた。手動操作だったが運転席から上げ下げできた。会社はこの一車種のみ100台足らずの生産で1951年に終了した。1957年にはフォード・モーターが「ファーレン・スカイライナー」を発表し電動オペレーションをおこなった。モーターが7個、リレーが10個、サーキットブレーカー8つ、ワイヤリングは600フィート(183メーター)以上になったという。開閉時間は40秒だった。1959年にはカタログから消えたがこのときの技術要素は以後のコンバーチブルに応用された。その後、1992年にホンダCR-Xの三代目となる「デルソル」が上級モデルに電動ハードトップ「トランストップ」を装備。45秒で開閉した。1995年には三菱GTOの北米モデル、3000GTスパイダー・リトラクタブルハードトップが発売。1996年にはメルセデス・ベンツの初代SLKがヒットし、多くの欧州モデルが後を追い現在に至っている。現在はリモコンでの開閉機構を装備するものも多く、また開閉時間も20秒程となってきている。2005年のルノー メガーヌ・ガラスルーフ・カブリオレでは電動格納式グラスルーフを装備した。
ハードトップではあるが、日本の車検証の形状欄はソフトトップと同じく「幌型」となる。
[編集] 主なクーペカブリオレ
★印は生産終了
[編集] 日本メーカー
- 日産・シルビア・ヴァリエッタ★
- 日産・マイクラC+C - イギリスの現地工場で生産されヨーロッパで発売中。国内では2007年夏より発売予定。
- ホンダ・CR-Xデルソル★
- トヨタ・ソアラ/レクサスSC
- 三菱・3000GTスパイダー - 北アメリカのみに輸出★
- 三菱・コルトCZC - ヨーロッパで発売予定
- ダイハツ・コペン
- マツダ・ロードスターRHT - 2006年8月発売。RHTはリトラクタブルハードトップの略
上記のように殆どが輸出向けであり、メーカー側も国内販売にはあまり熱心ではない。
[編集] 海外メーカー
- ルノー・メガーヌ・グラスルーフ・カブリオレ - 上部がグラスルーフになっており、クローズ時でも開放感を味わうことが出来る
- プジョー・206CC
- プジョー・307CC
- オペル・ティグラ(2代目)
- オペル・アストラ・ツイントップ
- メルセデス・ベンツ SLKクラス
- メルセデス・ベンツ SLクラス
- フォルクスワーゲン・イオス
- ボルボC70 (2代目)
- キャディラックXLR
- シボレーSSR - 世界初の電動格納式ハードトップを持つピックアップトラック
[編集] 関連項目
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