ゲアン省
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ゲアン省(ベトナム語:Tỉnh Nghệ An, 漢字:乂安省)は、ベトナムの省(地方自治体)の一つ。省都はヴィン(榮)市。北中部に位置し、バクホ(北部)湾に接している。海岸平野部からラオス国境山岳地帯を占めている。
首都ハノイ(河内)と古都フエ(順化)の丁度中間に位置し、陸路でベトナムを縦断する場合このゲアン省を必ず通らねばならない。塩・オレンジを産出する。省都のヴィンは外港として、またラオス国境付近は国境貿易の場として栄えている。
台風の到来が多く、夏は暑く冬は寒いので「ベトナムで最も過酷な気候の地域」の一つとされている。そのためか貧困ながら忍耐強く上昇志向の強い土地柄と言われ、王朝時代には科挙の合格者を、フランス植民地時代には抗仏運動に身を投ずる民族主義者を輩出した。ベトナム独立の父ホー・チ・ミン(胡志明)の出生地でもある。
歴史的にも、紅河デルタと南シナ海の海上交易網を結ぶため、戦略的に重要視された。(この地域より北の地域は、宋代以降になると船舶が海南島を経由することが多いため、海上における交易ネットワークから外れることになっていた。)そのため、ベトナムの李朝が幾度か遠征を試みたほか、真臘(アンコール朝)のスールヤヴァルマン2世や、ジャヤヴァルマン7世なども侵入した。
[編集] 外部リンク
- ゲアン省政府(ベトナム語)
![](../../../upload/shared/thumb/2/21/Flag_of_Vietnam.svg/50px-Flag_of_Vietnam.svg.png)
- ベトナムの地方行政区画
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