シュウ (北斗の拳)
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シュウは、漫画『北斗の拳』に登場する、架空の人物。
[編集] 声の出演
[編集] 人物
南斗六聖拳「仁星」の男。『烈脚空舞』『南斗烈脚斬陣』を始め、足技の威力を主体とした南斗白鷺拳の使い手。盲目の闘将と呼ばれる。
南斗白鷺拳が足技の威力を主体としたり、逆立ちして蹴り技を放ったりしているのは、カポエイラ(カポエイラ・ヘイジョナール派)の技をモデルにしているためであろう。
少年時代のケンシロウと、北斗と南斗の他流試合(南斗十人組手)で対戦し、勝利したことがある。その時、ケンシロウのだれよりも光り輝く可能性を見出し、掟にしたがって処刑されるはずだった彼を、自らの両目をつぶすことと引き換えに助命し、盲目となった。その後、北斗神拳伝承者となったケンシロウの力を自ら確かめるために、あえて闘いを挑むものの敗れ、和睦してサウザー打倒を託す。(なお、「南斗十人組手」は「極真空手百人組手」のパロディと思われる。)
野心をあらわしたサウザーに対しレジスタンスを組織して対抗しており、「仁星」の宿星の元、正義のため、時代に光りを与えるため、己を犠牲にして人を救う。息子のシバもサウザーに深手を負わされたケンシロウの脱出劇に協力し、最後はサウザーの追っ手もろとも自爆する。
卑劣な策謀によりサウザーに挑んで敗北するが、聖帝十字陵の構築に使役させられている子供たちを人質にとられ、シュウは足の筋を切られた状態のまま、十字陵の頂に置く聖碑を運び人柱にされる。彼を救わんとしたケンシロウの目の前でサウザーが投げた槍に貫かれたが、その直後に奇跡的に視力を回復、ケンシロウの成長した姿を一目見たかったという願いを最期の瞬間にかなえられる。自分の生涯に間違いのなかったことを確信しながら、乱世にあまねく光をもたらせとケンシロウを諭し、石に潰される形で壮絶な最期を遂げる。その散り際は、ラオウをして見事と言わしめ、ケンシロウは深い哀しみを怒りに変える。サウザーがケンシロウに敗れた後、彼の亡骸からの血が聖帝十字陵に流れ出し、それに呼応するかのように聖帝十字陵は崩壊を始めた。
南斗最後の将の都でのラオウとの戦い(=「無想転生」で追い詰めたが、リハクの余計なトラップで、ラオウにユリアを連れ去られた)の後、一時的に視力を失ったケンシロウは、「かつて目が見えずとも戦い続けた男がいた」と彼のことを回想し、彼の白鷺拳をトレースしてみせている。またそれ以前のサウザーとの戦いの際にも、ケンシロウは水影心によってシュウの烈脚空舞を「せめて一傷、シュウの拳をあびせたかった」と使い、言葉通りサウザーに一撃加えている。
ちなみに登場時にケンシロウに挑んだ際、拳に殺気がないことを問われた時、あなたの力を試すためだと語った上で自らを名告り、「レイの親友」と話している。
ケンシロウが尊敬する人物として、リュウケン、ラオウ、トキに並んで挙げられている。