シュラスコ
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シュラスコ(ポルトガル語:churrasco)は、鉄串に牛肉や豚肉、鶏肉を刺し通し、荒塩をふって、炭火でじっくり焼いたブラジルの肉料理。実際の発音は単語の中ほどで「R」が2つ連続している為、「シュハスコ」と発音する。
シュラスコを供するレストランを「シュハスカリーア」(churrascaria)と呼ぶ。牛を中心とした肉(中には鶏のハツなども含まれる)の様々な部位を串刺しし、男性ウエイターが串ごと客席に運び、目の前で食べたい量を切り分けるという供し方が特徴。
シュハスカリーアの中には食べ放題(Rodizio)で供される店もあり、サラダバーなども併設している。テーブルにはバナナやキャッサバのフライ、米飯、パンに加え「食べ残し用の皿」も置かれる。加えてひっきりなしにウエイターが様々な部位の肉を持ってきて聞いてくる為、大食漢でもない限りある程度自分の腹具合と相談しながら食べることになる。そのため、非常に完食が難しい料理でもある。
基本的に必要以上の肉が持ってきた場合はその都度断ればいいのだが、シュハスカリーアではそういった手間を省く為に表裏に緑色・赤色で塗った金属片や木片を置いてあることがある。緑色を上にすると「肉を持ってきて欲しい」というウエイターに対する意思表示になり、逆に赤色を上にすると「いらない」という意思表示になる。
なお「シュラスコ」はもともとバーベキューの意味であり、ブラジルの一般家庭で行う時も同様に呼ばれる。
もともとはブラジル南部の牧童たちが行う料理法であったが、1970年代から都市部のレストランでも供されるようになったとされる。
[編集] 海外への広がり
日本にも1990年代に多くのシュラスコを売り物にしたブラジル料理、肉料理のレストランがオープンした。
中華人民共和国の大都市にも21世紀になって「巴西烤肉」(ブラジル焼き肉、バーシー・カオロウ)の名でシュラスコを売り物にしたレストランが多く開業しているが、串に刺す素材は、牛肉などの他にソーセージなどにも広がり、合わせて中華料理のバイキングを出すなど、ローカル化も見られる。
[編集] 関連項目
- ケバブ(シシケバブ)