バーベキュー
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バーベキュー(英語:barbecue)とは、薪、炭、ガス等の直火によって肉や野菜、魚貝類などを焼く料理、もしくはその調理法や行為を指す。 調理時には煙や匂いが大量に出るため、専用の設備や換気煙突などが無い場合は大抵野外で行なわれる。 屋外の場合は、自宅の庭、ベランダやバルコニー以外に、キャンプ場や海岸、川辺、公園などで行うのが一般的で、またそういった調理と食事を野外で楽しむ行事自体もバーベキューと呼ばれる。
北米で「バーベキューに行く。」と言った場合は、野外でのバーベキュー・パーティーに行く行為以外に、炭火焼きにした肉などを出すレストラン(バーベキュー・レストラン)やファストフード店(に行くことを指す場合もある。
語源は、スペイン語のbarbacoa(「丸焼き」の意)。英語圏ではBBQやB.B.Q.、Bar-B-Cue、Bar-B-Qと略されることがある。
器具として、グリルや焼き網、鉄板、金串などがあり、セットで市販されていることも多い。燃料は一般的な炭(木炭)、あるいはバーベキュー専用の固形燃料(炭:charcoal)が主流である。
しかし、掃除や後片付けの手軽さ、火力調節が容易な点などから、プロパンガスを使うバーベキュー・グリルも増えつつある。また、炭の中にHickoryやOakなど樹木のチップを混ぜ 煙を出すことのより、若干の燻製風味を付けるやり方もある。 日本では、グリルなどで直焼きする場合は、備長炭を使うのが特に良いとされる。
肉類の味付けとして用いられるソースはバーベキューソース(BBQソース)と呼ばれ、トマトケチャップ、ウスターソース、果汁類、ニンニクやショウガなどの様々な材料を混ぜ合わせて作られる。市販のバーベキューソースもあるが、自前のレシピでソースを工夫するところからバーベキューの楽しみは始まっているとして、自作にこだわる者も多い。 日本の場合は、醤油主体のソースや市販の“焼肉のタレ”等が使われることが多い。
日本では海水浴先の浜辺などで行う鉄板を使ったバーベキューも盛んで、野菜や肉と一緒に、ソース焼きそばを豪快に炒めて食べるのは浜辺のバーベキューの醍醐味のひとつとなっている。
北米では、バーベキューは文化の一つであり、地域や家庭などによってそれぞれ独特の伝統やこだわりを持っていたりする。 頻繁にイベントなどにも参加するため、大型のバーベキュー・ピットやトレーラーけん引型のバーベキュー・グリルを個人で所有している人も多い。
バーベキューはビール片手に食べるのが世界的な定番になっている。
自然の中でのバーベキューは、焚き火で地面を傷めたりしないよう適切な調理器具を使うべきである。また、器具の汚れを地面や水(河川や湖沼)に流すことなくゴミを持ち帰る等、環境に配慮する必要があるだろう。
[編集] リンク
- Weber: 米国のバーベキュー・グリルの大手ブランド。
- BARBECUE A TEXAS LOVE STORY: テキサスのバーベキューにまつわる心温まるエピソードをまとめたドキュメンタリー映画。
- 日本バーベキュー協会: 日本でバーベキュー文化の普及を図る団体。バーベキュー検定試験なども手がける。
主なチェーン店 (ファストフード店形式のBBQレストラン。)
- Sonny's REAL PIT BAR-B-CUE: 米国南部を中心にチェーン展開。
- Dickey's Barbecue: テキサス州を中心に全米展開、海外にも進出中。
- Rudy's "Country Store" & Bar-B-Q: テキサス州を中心に全米展開。
- Bar-B-Cuite: テネシー州を中心に全米展開。
- SPRING CREEK BARBEQUE: ダラス市を中心にチェーン展開。
- L & L Hawaiian Barbecue: ハワイ発祥でハワイ州と米国西海岸を中心に展開。
- CORKY'S RIBS & BBQ: 米国南部と中西部に展開。(*注:ファストフード店形式ではない。)