ジェス・バンディーノ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
バンディーノはニューヨークの5番街にあるユダヤ人が経営しているホテルでドアボーイをしたいたとき、そのホテルに長期滞在していたジョー・アドニスに誘われてマフィアの世界に入った。アドニスの兵隊になり一時は「殺人株式会社」の殺し屋として働いていた時期もあった。アドニスがFBIから逃げ回っていた1946年ごろにアドニスのもとを離れシカゴに行き、旧知のヘンズ・マガディーノの力をかりて自分のファミリーを築いた。バンディーノ一家はマフィアというより愚連隊のような集団だったが、金融、売春、ノミ屋、賭博から暴利を貪っており、1950年前後のシカゴの暗黒街で確たる地位を築くまでになった。
ジョー・アドニスをボスと仰ぎ、彼が国外追放になった後も、イタリアに送金していた。ラッキー・ルチアーノの寵愛も受けていたという。
バンディーノはモンタナ・ジョーの一家の勢力拡大を快く思ってなかった。その理由は彼の弟は戦争で日系2世部隊（442部隊）との戦闘で命を落としていた。そのため徹底した日本人嫌いだった。モンタナ一家が自分の縄張りに入ってきたとき、ジョーのところへ幹部のジョージ・ハンセンを送るが、話し合いはうまくいかず、そこからモンタナ一家との抗争が始まった。モンタナ一家の構成員を何人か殺害するが、その後、バンディーノは当然姿を消した。バンディーノ一家ボスを失い1960年代を迎える頃には完全に消滅していた。
