スティーヴ・ジョーダン (ミュージシャン)
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スティーヴ・ジョーダン(Steve Jordan)は、ニューヨークのマルチな楽器奏者、作曲家、音楽プロデューサーである。
彼は en:Fiorello H. LaGuardia High School of Music & Art and Performing Arts を卒業、幅広いジャンルのミュージシャンたちとセッションを行ってきた。(2007年からみて)最近彼がリリースしたドラムを教えるDVDのタイトルは、"The Groove is Here" である。
ジョーダンは、1970年代を通して、サタデー・ナイト・ライブバンドでドラムスを叩いた。1980年代早期、ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドが en:The Blues Brothers としてツアーに出たとき、ジョーダンはそのドラマーだったが、同名の映画には彼は出ていない。彼はまた、CBS放送の en:Late Night with David Letterman のスタジオ・バンド、en:Paul Shaffer 率いる "World's Most Dangerous Band" の最初のドラマーである( en:Anton Fig の前)。ジョーダンは、Shaffer の下で同窓だった Anton Fig と一緒に、1986年リリースのローリング・ストーンズのアルバム "ダーティ・ワーク" に、チャーリー・ワッツが1980年代半ばのヘロインとアルコールの濫用の問題から抜け出せないでいるときに、参加している。この仕事がきっかけでキース・リチャーズは、アレサ・フランクリンのカバー "en:Jumpin' Jack Flash" を同名の映画 "en:Jumpin' Jack Flash (film)" のために作るときに、ジョーダンを起用している。
リチャーズによると、ジョーダンはデトロイトでのこのレコーディング・セッションから帰る途中の飛行機の中で、制作予定のチャック・ベリーに捧げるテイラー・ハックフォード監督の映画 "Hail! Hail! Rock 'n' Roll" (1987年)に使ってくれ、とお願いをした。リチャーズはこのプロジェクトにチャーリー・ワッツが戻ってこれることを望んでいたが、可能かどうかわからなかったので、ジョーダンを使うことになった。ジョーダンはチャック・ベリーやキース・リチャーズと共に、いくつものシーンに出てくる。
このプロジェクトの成功は、バンド "Keith Richards and the X-Pensive Winos" に繋がっていく。1988年にアルバム "en:Talk Is Cheap" を、1992年に "en:Main Offender" をリリースし、ツアーも行った。実際、両レコードにジョーダンは共同制作として参加し、作曲者としてクレジットされている。これらのコラボレーションのうちの1つは、1989年のローリング・ストーンズのアルバム "Steel Wheels" を通して、en:Billboard Hot 100 の39位に入った。"Almost Hear You Sigh" 、その年の12月のことである。
彼は多くのアーティストたちとレコーディングを行っている。ドン・ヘンリー、ジョン・メレンキャンプ、ボブ・ディラン、B.B.キング、en:Stevie Nicks、シェリル・クロウなどである。彼はジェームス・テイラーの1998年のDVD "James Taylor Live At The Beacon Theatre" にフィーチャーされている。彼は en:Robert Cray のアルバム "Take Your Shoes Off" のプロデューサーとして、グラミー賞を獲得している。また、バディ・ガイの "Bring 'Em In" でグラミーにノミネートされている。無数のヒット曲でプレイする一方、アリシア・キーズの "If I Ain't Got You" からブルース・スプリングスティーンの "Devils and Dust" に至るまで、グラミーにノミネートされた John Mayer Trio の "Try" 、グラミーを獲得した同 "Continuum" 、ジョン・スコフィールドの "That's What I Say" 、ハービー・ハンコックの "Possiblilties" 、en:Patti Scialfa の "23rd St. Lullaby" 、妻の Meegan Voss とともに関わった The Verbs の "And Now - The Verbs" など、多くのレコードにプロデューサーとして関わった。2006年、スティーヴ・ジョーダンはエリック・クラプトンの "European Tour 2006" のためのバンド "Eric Clapton's hand-picked touring band" に参加した。そのツアーでは、ロイヤル・アルバート・ホールでの7公演がソールド・アウトとなった。ジョーダンは、そのバンドのツアー "North America in 2007" にも加わっている。