タワーリング・インフェルノ
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タワーリング・インフェルノ The Towering Inferno |
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監督 | ジョン・ギラーミン |
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製作 | アーウィン・アレン |
脚本 | スターリング・シリファント |
出演者 | スティーブ・マックイーン ポール・ニューマン |
音楽 | ジョン・ウィリアムズ |
撮影 | フレッド・J・コーネカンプ |
編集 | カール・クレス ハロルド・F・クレス |
配給 | ワーナー・ブラザーズ |
公開 | 1974年 |
上映時間 | 165分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
制作費 | 1400万ドル |
興行収入 | 1億1600万ドル(米国) |
allcinema | |
IMDb | |
『タワーリング・インフェルノ』 (The Towering Inferno) は、1974年のアメリカ映画。パニック映画。1974年度のアカデミー撮影賞、編集賞、主題歌賞を受賞。日本では1975年に公開。
スティーブ・マックイーン、ポール・ニューマン主演。超高層ビル火災がテーマ。タワーリング・インフェルノとは、英語で"そびえ立つ地獄"の意。
有名俳優をそろえたグランド・ホテル形式でのパニック映画の先鞭としてその年の興行収入第1位を獲得している。アーウィン・アレン初めスタッフの多くが、2年前の「ポセイドン・アドベンチャー」製作にも携わっており、その際の特撮技術を応用した、というエピソードも有名。
ワーナー・ブラザーズ、20世紀フォックス提供。ビル火災をテーマにしているため製作予算が巨額なことと、内容が似通っていたことから、2社は個別の企画を合作した。製作費は折半し、米国内で20世紀フォックス、米国外でワーナー・ブラザーズが配給権を持つ。そのため現在も日本ではワーナー・ブラザーズからDVDが発売されている。
目次 |
[編集] ストーリー
アメリカ・サンフランシスコの新名所、138階建のグラスタワー落成式の真っ只中、81階の備品室で電気系統の故障で火災が発生、設計者のロバーツ(ポール・ニューマン)は落成式を直ちに中止するよう論するが、オーナーのダンカン(ウイリアム・ホールデン)は全く耳を貸さない。事態を重く見た消防のオハラハン隊長(スティーブ・マックイーン)は決死の救出作戦に出る。
[編集] キャスト
- スティーブ・マックイーン - マイケル・オハラハン隊長
- ポール・ニューマン - ダグ・ロバーツ
- ウィリアム・ホールデン - ジェームズ・ダンカン
- フェイ・ダナウェイ - スーザン・フランクリン
- フレッド・アステア - ハーリー・クレイボーン
- スーザン・ブレークリー - パティ・シモンズ
- リチャード・チェンバレン - ロジャー・シモンズ
- ジェニファー・ジョーンズ - リゾレット・ミュラー
- O・J・シンプソン - ハリー・ジャーニガン
- ロバート・ヴォーン - ゲイリー・パーカー上院議員
- ロバート・ワグナー - ダン・ビグロー
- スーザン・フラネリー - ローリー
- シーラ・アレン - ポーラ・ラムジー市長夫人
- ノーマン・バートン - ウィル・ギディングズ
- ジャック・コリンズ - 市長ロバート・ラムジー
マックイーン、ニューマンのどちらがクレジットタイトルの最初に出てくるか注目される中、映画冒頭で二人の名前を同時に出した上で、マックイーンの名を左に据え、ニューマンの名を一段上に据えて対等性を強調する、苦肉の策が取られた。
[編集] スタッフ
- 監督 - ジョン・ギラーミン
- 製作・アクションシークエンス演出 - アーウィン・アレン
- 原作 - リチャード・マーティン・スターン(ザ・タワー)
- 原作 - トーマス・N・スコーシア、フランク・M・ロビンスン(ザ・グラス・インフェルノ)
- 脚色 - スターリング・シリファント
- 撮影 - フレッド・J・コーネカンプ
- 音楽 - ジョン・ウィリアムズ
- 主題歌 - モーリン・マクガヴァン
- 提供 - ワーナー・ブラザーズ、20世紀フォックス
[編集] 受賞
- 1974年アカデミー賞
- 撮影賞 - フレッド・J・コーネカンプ
- 歌曲賞 - アル・カシャ、ジョー・ハーシュホーン
- 編集賞 - カール・クレス、ハロルド・F・クレス
- 1975年ゴールデン・グローブ賞
- 助演男優賞:フレッド・アステア
[編集] 原作
- 『そびえたつ地獄』(ISBN 4150401993, The Tower, 1973)
- リチャード・マーティン・スターン(Richard Martin Stern)著
- ワーナー・ブラザーズが映画化しようとした小説
- 『タワーリング・インフェルノ』(ISBN 4150402043, The Glass Inferno, 1974)
- トーマス・N・スコーシア(Thomas N. Scortia)、フランク・M・ロビンスン(Frank M. Robinson)共著
- 20世紀フォックスが映画化しようとした小説
日本では、両者とも、炎の出ているビルと、映画とほぼ同じTHE TOWERING INFERNOのロゴをあしらった表紙の四六版で出版され、タイトルが似ているのと合わせて非常にまぎらわしい物であった。(上記のISBNは文庫版のものである。)
[編集] 日本語吹替
なお、最初のフジテレビでの放映時、吹替の際「グラス・タワー」を「タワービル」、「オハラハン隊長」を「オハラ隊長」といった固有名詞の変更があり、一部で「タワービルでは何の特徴もない。安易な変更だ」等の批判もあった。