ダグ・ミラベリ
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ダグ・ミラベリ(Douglas Anthony "Doug" Mirabelli , 1970年10月18日 - )は、アメリカメジャーリーグ、ボストン・レッドソックス所属の捕手。右投げ右打ち。アリゾナ州キングマン出身のイタリア系アメリカ人。
[編集] 経歴
1992年、サンフランシスコ・ジャイアンツからドラフト5巡目で指名され、1996年8月27日にメジャーデビュー。2001年にテキサス・レンジャーズを経てボストン・レッドソックスへ移籍。レッドソックスに移籍してからはナックルボーラーであるティム・ウェイクフィールドとペアを組み、ほぼ専属捕手として活躍。2004年にレッドソックスが4連勝でセントルイス・カージナルスを破りワールドシリーズを制した際も、ウェイクフィールドが先発した第1戦で先発出場した。
2005年12月にマーク・ロレッタとのトレードでサンディエゴ・パドレスへ移籍しレギュラー捕手となる予定だったが、翌2006年1月に同じ捕手のマイク・ピアッツァがFAでパドレスに移籍してきたため出場機会が激減した。ミラベリはパドレスのGMケヴィン・タワーズに対しレッドソックスに戻すよう要求。また、新しくウェイクフィールドとペアを組んだ捕手ジョシュ・バードがナックルを上手く処理できずパスボールを繰り返していたこともあり、レッドソックスもミラベリを呼び戻すことを決め、シーズン開始からわずか1ヶ月後の5月1日にジョシュ・バード+マイナー投手1名+現金とのトレードでレッドソックスに復帰した。
ミラベリが、出戻りトレードが成立してボストンの空港に到着した日は、ウェイクフィールドの登板日である2006年5月1日のニューヨーク・ヤンキース戦当日であった。ミラベリは空港から緊急走行のパトカーに乗り込み、車内でユニフォームへの着替えを済ませた。結局、球場に到着したのは試合開始直前だった。当初、この試合の先発捕手はバリテックと発表されていたが、ミラベリ到着を受けて急遽訂正された。
トレード成立がギリギリまで遅れた理由は、レッドソックスがミラベリを取り戻そうとしていることを察知したヤンキースが、ミラベリ獲得に名乗りを挙げ、ヤンキース戦の5月1日までにレッドソックスとのトレードが成立しないように妨害を試みたためだった(後にキャッシュマンGMが妨害工作を行ったことを認めている)。
[編集] エピソード
- 前述の通り、レッドソックスのライバルチームであるニューヨーク・ヤンキースがミラベリ獲得に動いたことがある。
- 2001年から2006年まで6年連続で200打数未満ながら6本以上のホームランを打っている。メジャーリーグ史上唯一の記録である。
- ノマー・ガルシアパーラと親しい。
- ブラディミール・ゲレーロと同じく、バッティンググローブをつけずに打席に立つ珍しい打者である。
[編集] 関連項目
ナックルボーラーとナックルボーラー専用捕手の関係については、ナックルボールを参照。