ディテクションクラブ
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ディテクションクラブは推理作家の親交を目的としてイギリスに設立されたクラブ。イギリス推理作家クラブともいう。
1928年~1930年の間にアントニー・バークリーが中心となって設立された。初代会長はG・K・チェスタートンである。スリラーやスパイ小説の台頭の中で伝統的な本格推理小説を守るべく、推理作家の親睦と推理小説の発展を目的として、いくつもの連作長編推理小説が書かれた。いわゆる推理作家協会よりも純粋なクラブに近く、招聘者のみが入会を許された。入会に際しては推理小説においてフェアプレーを遵守するよう誓いを立てなければならない。イギリス人以外では1936年にジョン・ディクスン・カーが初めて参加を認められた。
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[編集] 著名な歴代会員
- マージェリー・アリンガム
- ヒュー・ウォルポール
- バロネス・オルツィ
- ジョン・ディクスン・カー
- アガサ・クリスティ
- F・W・クロフツ
- ミルワード・ケネディー
- G・D・H・コール
- M・コール
- ドロシー・L・セイヤーズ
- G・K・チェスタートン
- ロナルド・A・ノックス
- アントニー・バークリー
- リチャード・ハル
- オースティン・フリーマン
- E・C・ベントリー
- ヴィクター・ホワイトチャーチ
- アーサー・モリスン
[編集] 歴代会長
- G・K・チェスタートン(1930-1936)
- E・C・ベントリー (1936-1949)
- ドロシー・L・セイヤーズ (1949-1957)
- アガサ・クリスティ (1957-1976)
- ジュリアン・シモンズ (1976-1985)
- H・R・F・キーティング (1985-2000)
- サイモン・ブレット (2000-)
[編集] 主な連作長編推理小説
- 漂う提督
- ホワイトストーンズ荘の怪事件
[編集] 参考文献
- ダグラス・G・グリーン著(森英俊他訳)『ジョン・ディクスン・カー 奇蹟を解く男』、国書刊行会、1996年11月。ISBN 4-336-03884-8