ドラミ
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ドラミは藤子・F・不二雄作の漫画作品「ドラえもん」に登場する架空のロボット。ドラえもんの妹。
ドラえもんに代わって主役あるいは準主役級の活躍をすることもあり、映画ドラえもんの同時上映作として、映画も何作か作られている。テーマソングも数曲存在するが、『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』などで使用された「ハロー!ドラミちゃん」が広く知られているとされる。
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[編集] 設定
同じ缶のオイルから作られたため兄妹の関係にあるが、使用されたオイルが分離しており、下半分に沈殿していた良質なオイルを使用して作られたドラミの方が兄より優秀である。なお、道具自体もドラミの方が圧倒的に高性能(以上は方倉陽二によるオリジナル設定。水田わさびら声優陣シリーズのアニメ作品『のび太くん、さようなら! ドラえもん、未来に帰る…』で正式設定とされた)。唯一兄より劣る点として、体が錆びやすく、海中では長時間の活動ができないと公言していたが(てんとう虫コミックス4巻収録『海底ハイキング』、大山のぶ代ら声優陣シリーズのアニメ作品『おまたせ ドラミちゃん初登場! のび太の海底ハイキング』)、実は兄を立たせるための方便だった(大山のぶ代ら声優陣シリーズのアニメ作品『おまたせ ドラミちゃん初登場! のび太の海底ハイキング』のみ)。
性格は真面目でしっかり者。ただし真面目すぎる面があり、ひみつ道具に頼らずにまずのび太に実力で物事を解決させようとする傾向が、ドラえもんよりも強い。道具の性能が優れているだけではなく、道具の使いこなし方も兄より上手。のび太の世話をするときには、単に力を貸すだけではなく、のび太が自発的に物事を解決する方向へ持っていこうとする(てんとう虫コミックス24巻収録『ションボリ、ドラえもん』)。掃除や洗濯などの家事も好きで、野比家ではのび太のみならずママの手伝いもすすんで行なう。
普段はセワシのもとに住んでいて、彼の世話をしている(てんとう虫コミックス24巻収録『ションボリ、ドラえもん』)。
定期検査などのドラえもん休養中に、一時的な代理として現代にやって来て、のび太の世話をする(てんとう虫コミックス4巻収録『海底ハイキング』など)ほか、「タイムテレビ」などで兄のピンチを知ると駆けつける。その優秀さから、セワシはのび太の世話役を正式にドラミに交替させようとしたこともあるが、のび太により断られている(てんとう虫コミックス24巻収録『ションボリ、ドラえもん』)。
女の子だけあり、ドラミの道具には花柄をあしらったものが多い。「もしもボックス」も花柄模様であり、『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』で登場する「ジェットフラワー」「みまわりテレビ」もヒマワリを模している。また、彼女専用のタイムマシンである「時空間チューリップ号」もチューリップを模している。
ドラえもんズのドラ・ザ・キッドとは友達以上恋人未満のような微妙な関係である。『ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!?』の一件でキッドがドラミを守り抜いたことから惹かれ合い、互いに「ガサツくん」「へちゃむくれ」と呼んでからかい合っている。また、優秀さは「ロボット学校一の秀才」と呼ばれた王ドラをも上回り、現在その称号は彼女のものである。
好物のメロンパンは、初めて野比家へやってきたときに初めて食べ、以来大好物になった。(大山のぶ代ら声優陣シリーズのアニメ作品『ドラミちゃん初登場! のび太の海底大冒険』)
日本テレビ放送版アニメ作品には登場しない。
大山のぶ代ら声優陣シリーズでは1980年4月8日から登場し、よこざわけい子が声優をつとめた。水田わさびら声優陣シリーズでは2006年9月より登場し、千秋がドラミ役を引き継いだ。
[編集] 身体
- 身長:100cm
- 体重:91kg
- 一万馬力
ドラえもんに似た体形だが、体は誕生初期のドラえもん同様黄色。ポケットには柄模様があり、しっぽは花柄模様になっている。また「どこでもドア」に模様があるなど細かい違いもある。ドラミが使うタケコプターは、アニメではピンク色にカラーリングされる傾向がある(大山のぶ代ら声優陣シリーズによるアニメ作品『ドラミとハイキング』『ジュラ紀でドラミが大ピンチ』、水田わさびら声優陣シリーズのアニメ作品『のび太くん、さようなら! ドラえもん、未来に帰る…』)。
頭のリボンが耳となっているのは有名な話(1989年に放送されたアニメの映画特番の中で、同年の札幌雪祭りで雪像の製作を担当した自衛隊員が「ツノだと思って作ったら子供から抗議を受けた」と発言していたこともあった)。ドラミが造られたのは、耳を失ったドラえもんの悲しみを癒すためだったが、「耳のあるヤツに僕の悲しさが分かるか!」とドラえもんがスネないようリボン型の耳に交換されたのだという(方倉陽二著『ドラえもん百科』)。またドラえもんの顔にはレーダーひげがあるが、ドラミは女の子なのでひげは廃され、代りにリボンがレーダー機能を兼ねている。 首輪に付けている鈴はネコあつめ鈴ならぬ「子守歌鈴」で、音波で人を眠らせることができる。
[編集] 誕生から現在まで
[編集] 誕生の経緯
本キャラクターは原作者の藤子・F・不二雄が考えたものではない。小学館の学習雑誌「小学4年生」の読者だった奈良県の中村由美さん(当時小学4年生)がドラミのアイディアを小学館に送り、それが採用されたもの。1973年2月、「小学4年生」誌上で、「小学5年生4月号にドラミちゃんが登場します」と予告される。このときはまだ妹であるとは設定されておらず(当時はガールフレンドだった)、デザインも決定していなかった(顔が今とは違い、ヒゲも生えていた)。同年3月発売の、「小学5年生」4月号掲載『ハイキングに出かけよう』(藤子不二雄ランド2巻収録)でデビュー。
[編集] 設定の変遷
初期はおてんばぶりをみせるものの(最初期のドラミは、頭脳の回転は少々鈍く機械音痴な反面、「1万馬力の腕力で暴れ回る」という超じゃじゃ馬型のキャラクターであり、かつてのガチャ子ほどではないが同系統のキャラクターであった)、後期はしっかり者のお世話ロボットとして定着する。
また、初期は家庭科専門ロボットという設定であり、ポケットから出す道具も料理や掃除といった家事に関する物ばかりだったが(藤子不二雄ランド2巻収録『ハイキングに出かけよう』)、後にはドラえもん同様の様々な道具を出すようになっている。
[編集] 外伝作品「ドラミちゃん」
デビュー間もなく「ドラえもん」とは別の、「ドラミちゃん」という外伝作品として独立連載が始まる。のび太の遠い親戚であるのび太郎の家に居候し彼の面倒を見るという物語だった。第1話『じゅん番入れかわりき』は、ドラミがドラえもんの手伝いに現代の野比家へやって来たものの、偶然にも町中でのび太郎に出会い、彼の世話をすることになるという物語で、作中ではのび太とのび太郎が共演している。
[編集] 「ドラえもん」への統合
「ドラミちゃん」のエピソードは、第1話『じゅん番入れかわりき』を除いた全話が「ドラえもん」の単行本に収録されている。単行本収録の際、「ドラえもん」本編のストーリーとして改訂された。すなわちのび太郎はのび太に、のび太郎の母親であるのぶ子はのび太の母親である玉子に、ガールフレンドであるみよちゃんはしずかに、いじめっ子のカバ田はジャイアンに、という具合に人物が描き換えられた(ただし、登場人物が書き換えられていないコマも一部存在し、単行本の初期版では一部の登場人物の名称が修正されていない)。ただし、ズル木だけはスネ夫と体型が違いすぎるためか、修正されずそのまま残されている。また、そういった経緯から現在の版においても、のび太の部屋にベッドがあったり、野比家の門構えが妙に豪華だったりといった違和感は残っている(てんとう虫コミックス5巻収録『地底の国探検』ほか)。
改訂後は前述のように、ドラえもん休息時の一時的な代理としてドラミがのび太の世話をする、ということになっている。ドラミはのび太郎のことを「のびちゃん」と呼びかけていたが、単行本収録後はのび太に対して他人行儀に「のび太さん」と呼ぶように変更された。
ちなみにいそほゆうすけにより、雑誌「ぴょんぴょん」にて「ドラミちゃん」が一時期連載されていた。のび太の未来が変わったために、将来不幸になってしまうジャイ子をドラミが助けに来たという設定だった。
[編集] ドラミが登場する映画
大山のぶ代ら声優陣シリーズ、よこざわけい子担当分
- 『ドラえもん のび太の魔界大冒険』 1984年
- 『ドラえもん のび太のパラレル西遊記』 1988年
- 『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』 1989年
- 『ドラミちゃん アララ♥少年山賊団!』 1991年
- 『トキメキソーラーくるまによん』 1992年 ※声の出演なし
- 『ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!』 1993年
- 『ドラミちゃん 青いストローハット』 1994年
- 『2112年 ドラえもん誕生』 1995年
- 『ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!?』 1996年
- 『帰ってきたドラえもん』 1998年
- 『ドラミ&ドラえもんズ 宇宙ランド危機イッパツ!』 2001年
水田わさびら声優陣シリーズ、千秋担当分
- 『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 ~7人の魔法使い~』 2007年
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