タイムマシン (ドラえもんの道具)
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タイムマシンは藤子・F・不二雄の漫画「ドラえもん」に登場する架空の道具。
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[編集] 解説
のび太の勉強机の最上段の引き出しの中にあり、時間を自由に行き来することができる。また、時間移動の機能のほか、空間移動の機能も備える。形状はドラえもんの「空飛ぶじゅうたん型」、ドラミの「時空間チューリップ号」、タイムパトロール専用の「タイムマリン」など色々なタイプがある。
[編集] 空飛ぶじゅうたん型
全長2.2メートル、全高1.28メートル、全幅1.6メートル、重量538キログラム。メビウス・ロータリーエンジンを搭載。ドラえもんの所有するものは中古品のためエンジンの始動に多少時間がかかる。黒い男が使っていたものは「悪のタイムマシン」と呼ばれる。定員は1名で、ドラえもんの所持するものより速く飛ぶことが可能で、また故障も少ない。
操縦は比較的容易らしく、後述の音声認識機能が装備される前の手動操作時でも、のび太やしずか(『のび太と鉄人兵団』ほか)が操縦したこともある。また、とある殿様が誤ってタイムマシンに搭乗し、タイムマシンが勝手に動き出したこともあった。連続ワープで地球外まで移動することも可能(『のび太と鉄人兵団』)。当初は行先の設定を手動で行っていたが、のちに音声認識機能がつき、年代や歴史上の人物名を言うだけでその時代に行けるようになった(『のび太のパラレル西遊記』)。その後、大幅に改造して「時空間ナビ」がつき、ある一定の人物や物などの年代(もしくは次元)に直接向かえるようになっている(『のび太とロボット王国』)。(この映画以降このマシンは旧キャストが出ている間は使用されなかった。)また、故障して制御不能に陥ったタイムマシンに「なんでも操縦機」を取り付けて操縦したこともある。
当初の搭乗可能定員は3人で、あるとき、5人搭乗した上に黒い男の銃撃を受け故障した(『のび太の恐竜』)。のちに改良されて5人以上搭乗可能となり、サイズも一回り大きくなっている(アニメ『ぼく、桃太郎のなんなのさ』)。座席は操縦者の分が用意されているのみで、他の乗員は構造上、操縦席より後方の板状ボディの上に立つか座るしかない。
時間移動は超空間を通って行い、移動後は現実空間の虚空に穴が空き、これが超空間と現実空間の出入口となる。ドラえもんが初めてのび太のもとへやって来た際は、この出入口がのび太の勉強机の引き出しの中に空いてしまったため、以来、この引き出しがタイムマシンへの搭乗口となっている。そのため、野比家以外の場所にいても、のび太の机を「とりよせバッグ」で取り寄せれば、タイムマシンに乗り込むことができる。
のび太が大人となった時代では、野比家はマンションに引っ越し、野比家のあった場所は公衆便所になったため、タイムマシンの出口は公衆便所の、しかも個室の中になってしまった(『のび太のおよめさん』)。ただし、それは「のび太の机があった場所」を出入り口に設定したためであり、「のび太の机」を出入り口に設定すれば回避可能。
ノビスケはのび太の勉強机をそのまま使っており、ドラミがその時代へやって来たときは、その引き出しから現れた(『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』)。またセワシもその机を持っており、同じ引き出しが出入り口になっている(大山のぶ代版アニメ『のび太の「夢の金メダル」』(1980年5月5日放送、ビデオおよびDVD「ドラえもん テレビ版スペシャル特大号」春の巻1に収録))。
のび太の恐竜2006では、原作、旧映画版には無い、タイムマシンが縦横無尽に黒い男の操縦するタイムマシンとアクロバティックに動くシーンからファンから「実際のタイムマシンの航行速度はどれくらいなのか」と言われた。
なお、ドラえもんの世界では、タイムマシンは2008年に発明されることになっている(41巻『未来図書券』)。
[編集] タイムマリン
タイムパトロール隊の巡視船(『のび太の恐竜』)。翼に原子力エンジンを、足にタキオンエンジンを持つ。四次元振動機によって時間を移動する。タイムソーナーを使って時空間を超えた捜索を行う。時空間を超えて打ち込むことのできるTP(ティーピー)ミサイルを保持する(書籍「(コロコロコミックデラックス)映画アニメドラえもん」)。地中を四次元的に潜航することも可能。
人間のいる時代では大型動物(『のび太の日本誕生』ではマンモス、『のび太の南海大冒険』ではクジラ)に偽装して内偵を行うことがある。
[編集] ディノハンター
ドルマンスタインらが使用する亜空母艦(『のび太の恐竜』)。スコルピオンを10機以上積載可能。反重力エンジンを使うことで最高速度での飛行が可能。超大型四次元振動機によって時間を移動する。タイムパトロールを探すためにタイムレーダーを備える。時空間を超えて打ち込むことのできるミサイルや、小規模の飛行艇を一発で打ち落とすことのできるレーザー砲を備える(書籍「(コロコロコミックデラックス)映画アニメドラえもん」)。
[編集] スコルピオン
ドルマンスタインらが使用するタイム装甲車(『のび太の恐竜』)。翼に原子力エンジンを備える。内臓されたタイムマシンで時間移動を行う。恐竜捕獲のためのマシン。(書籍「(コロコロコミックデラックス)映画アニメドラえもん」)
[編集] 時空間チューリップ号
ドラミの持つ高級タイムマシン。チューリップの花を模している。開放型の「空飛ぶじゅうたん型」と異なり、内部に搭乗して操縦する。
かつては、動力源はエネルギータンクに蓄える愛エネルギー、速度は「空飛ぶじゅうたん型」の2倍、価格は同じく5倍であった(「ドラえもん百科」2巻収録『ドラミちゃん質問箱』)。
現在は、動力源は太陽エネルギーで、速度は「空飛ぶじゅうたん型」の3倍、価格は同じく10倍である。高性能タイムセンサーを搭載しており、他のタイムマシンを追跡することも可能。22世紀のドラミの自室にある鏡台の鏡が搭乗口になっている。
原作では終始無名で、「チューリップ号」という通称が「ドラえもん百科」(方倉陽二著)に登場したたのち、現在正式名称は「時空間チューリップ号」とされている(わさび版アニメ『のび太くん、さようなら! ドラえもん、未来に帰る…』)。
[編集] レンタルのタイムマシン
球形のタイムマシン。22世紀では、各リース会社が格安のタイムマシンを貸し出しており、手軽に時間旅行を楽しめるという。人気が高いらしく、ガタガタと揺れる、乗り心地の悪い型しか借りられない場合もある。(大山のぶ代ら声優陣シリーズのアニメ作品『セワシくんの家出』(1997年3月29日放送、ビデオ「ドラえもん テレビ版スペシャル特大号」春の巻5、DVD「ドラえもん コレクション・スペシャル」春の5に収録))
[編集] タイムパラドックス
タイムマシンに付き物のタイムパラドックスについてはほとんど言及されていないが、あまりに歴史に大きな影響をおよぼすような行為は「航時法」と呼ばれる法律によって禁止されている。そうした禁止行為のひとつに古代生物の狩猟があり、ハンターとタイムパトロールとのイタチごっこが続いている(『のび太の恐竜』)。といいつつも、のび太とドラえもんは実は何度も軽く歴史を変えている(てんとう虫コミックス17巻『モアよドードーよ、永遠に』、24巻『火災予定報知ベル』ほか)。そもそもドラえもんがのび太の元へきた動機自体が、のび太のダメ人間振りを矯正して子孫の歴史を変えるためであった(実際にのび太の結婚相手がジャイアンの妹からしずかに変わるなどの歴史改変が発生している)。さらに、のび太が自分の成績をあげるために歴史を変えようとしたが、失敗している(33巻『ガッコー仮面登場』)。
しかし主に劇場版において、ドラえもんが未来から現代に存在しなければ世界が破滅していたと考えられる展開が何度もあり(『のび太の海底鬼岩城』『のび太と鉄人兵団』ほか)、現代世界で世界が破滅していれば未来の人類の文明も存在せず、ドラえもんも誕生し得ないわけだから、ドラえもんによる軽微な歴史改変も実は、変えてはいけない歴史を変えたのではなく、必然的にそうなるべきだった、という解釈もできる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 作中での活躍
タイムマシンに関するエピソードとして、『ドラえもんだらけ』(てんとう虫コミックス第5巻に収録)など、以下の作品があげられる。
- 『ぼくを止めるのび太』(てんとう虫コミックス「ドラえもんプラス」第1巻に収録)
- 『月給騒動』(てんとう虫コミックス「ドラえもんプラス」第2巻に収録)
- 『あやうし! ライオン仮面』(てんとう虫コミックス第3巻に収録)
- 『無事故でけがをした話』(てんとう虫コミックス第12巻に収録)
- 『タイムマシンがなくなった』(てんとう虫コミックス第21巻に収録)
- 『ガラパ星から来た男』(てんとう虫コミックス第45巻に収録)
[編集] 基本式
D.T.C.M.データ(ドラえもん、タイムコントロールマシン)
- エンジン:藤子製作所AF2型
- 出力:E=1.4×108N
- 空間わん曲率:P=12.1×102MKS
- 性能疲労率:
w/s
- バランス・時間加速度:tα=4g2×C
E(エネルギー)=m(質量)×c(光速)の2乗 に基づく。(「ドラえもん百科」1巻収録『ドラえもん秘密百科』)