ドロテ
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ドロテ(Dorothée、本名 Frédérique Hoschédé:1953年7月14日 -)は、フランスの歌手、女優、テレビパーソナリティーである。1973年から「ドロテ」の芸名で芸能活動を始め、1980年から歌手としてアルバムも出している。パーソナリティーとして担当した子ども番組で、日本製のアニメを多く紹介している。
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[編集] 日本アニメの紹介
[編集] レクレA2
レクレA2(Récré A2)は1978年7月3日から1987年までフランスの国営テレビ局ANTENNE2(ANTENNE2)で放送された子供向けテレビ番組である。 ドロテがパーソナリティを務め、外国の子ども番組を紹介する番組であったが、特に日本のアニメ、特撮テレビドラマを多く放送し、関連キャラクター商品が爆発的にヒットするなど、日本アニメブームを起こした。
[編集] 主な放送作品
[編集] クラブ・ドロテ
クラブ・ドロテ(Club Dorothée)は1987年9月8日から1997年8月30日までフランスの民間テレビ局TF1で放送された子供向けテレビ番組である。
レクレA2同様、ドロテが日本のアニメ・特撮を紹介し、子どもたちの評判を呼んだ。
一方、親である大人世代からは厳しい批判にさらされた。 キン肉マンのブロッケンJrが、ヨーロッパではタブーであるナチスをモチーフにしている(しかも正義のヒーローとして描かれている)ことや、そのキン肉マンやドラゴンボール、聖闘士星矢など格闘系のアニメが暴力的である、などがその主なものであった。 その批判は、最も過激な描写の北斗の拳の登場で、一挙に暴力アニメ排斥運動へ盛り上がり、その結果、1997年をもってクラブ・ドロテは放送を終了することとなる。
[編集] 主な放送作品
- キン肉マン
- ドラゴンボール
- 聖闘士星矢
- 北斗の拳
- Dr.スランプ アラレちゃん
- 銀河鉄道999
- 魔法使いサリー
- うる星やつら
- めぞん一刻
- 夢戦士ウイングマン
- シティハンター
- ウルトラマン
- スーパー戦隊シリーズ
- メタルヒーローシリーズ
[編集] 来日
前項の作品を見てわかるように、ドロテが紹介した日本作品は東映作品の比率が高い。これは東映動画(当時)国際部の積極的な営業の成果ではあるが、東映作品のヨーロッパにおける普及に大きな功績を果たしたことから、ドロテは1988年に日本に招待されており、この時、当時制作されていた特撮ドラマにゲスト出演している。
- 超獣戦隊ライブマン(30話「今ここに5人の戦士が」国連の女性科学者ドロテ博士役)
- 世界忍者戦ジライヤ(31話「パリで見つかった武田信玄の愛刀」パリ警視庁捜査官で女忍者カトリーヌ役)
- 仮面ライダーBLACK(45話「妖花ビシュムの死」料理教室の講師(らしき)役)
ライブマンの女性科学者はともかく、ジライヤは「世界中に忍者がいる」と言う作品世界であることを考慮しても、『ピンク色の忍び装束を着たフランス人の女忍者』の違和感は否めない。
[編集] バーチャル アイドル
2005年にイローナ・ミトレシーが「Un Monde Parfait」で3次元アニメーションのミュージック・ビデオを作成して、成功したのを皮切りに、フランスでは子供向けの歌を3次元アニメーションのミュージック・ビデオで発表することが増えている。ドロテも 「Hou! La menteuse」、「La valise」、「Allo, allo Monsieur l'ordinateur (2006)」をセルフカバーで発表した。