ネブトクワガタ属
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分類 | ||||||||||||||||||
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ネブトクワガタ属は昆虫綱甲虫目クワガタムシ科に属する分類群。前翅に太い筋が縦に走っているのが特徴で、名前の由来にもなっている。
東南アジアを中心として東アジアや太平洋の島々にも分布する。生態学的にはツメカクシクワガタ属などのようにシロアリが枯れ木を摂食することによって分解し、窒素化合物などの栄養素が濃縮された土状の朽木を幼虫が餌とするように進化した系統のひとつである。
構成種は200種を越える。ほぼ全てが体色が黒色であり、1~2cmの小形種が多く、大型のものでも5㎝ほどであり、そこまで人気はないが、雄の大顎がオオクワガタと似ているなど、他の小型種に比べてクワガタムシらしい体つきをしていると言える。
殆どの種が大顎の根元に内歯を持つ。
[編集] 種類
[編集] 日本
- ネブトクワガタ Aegus laevicollis
- 中国に生息するラエビコリスネブトクワガタの亜種として位置づけられている。小さいために生態に関心がある愛好家以外には関心を持つ者が少なく、一般愛好家向けの書籍などで取り上げられることも稀である。
- 広葉樹を好む他のクワガタムシと違い、マツなどの針葉樹の朽ち木のシロアリの活動で生成したフレーク質の部分にもよく産卵することが知られている。これは冒頭に記したようにネブトクワガタ類の幼虫が食べるのは朽木そのものというよりも枯れ木をシロアリが食べて分解し、排泄することによって形成された土状の腐植であり、もともとの材の樹種の影響をあまり受けないこと、シロアリが好んで食べる材のひとつがマツであり、マツの枯れ木はかなりの高頻度でシロアリの摂食活動に曝されていることなどによる。
- 成虫の食物は大型のクワガタムシの多くと同様に広葉樹から出ている樹液であり、成虫は針葉樹の林に生息するというわけではない。シロアリの活動が必須なため、繁殖できる木の好みがうるさく、特定の環境でしか採集できないとも言われる。
- ネブトクワガタ A.l.subnitidus - 本州・四国・九州に生息する。
- ハチジョウネブトクワガタ A.l.fujitai - 八丈島に生息する。
- トカラネブトクワガタ A.l.adei - トカラ列島に生息する。
- ナカノネブトクワガタ A.l.asaii - 中之島に生息する。
- ガジャジマネブトクワガタ A.l.matsushitai - 臥蛇島に生息する。
- オキノエラブネブトクワガタ A.l.tamanukii - 沖永良部島に生息する。
- アマミネブトクワガタ A.l.taurulus - 奄美諸島に生息する。
- オキナワネブトクワガタ A.l.nakanei - 沖縄本島・座間味島に生息する。
- イへヤネブトクワガタ A.l.doii - 伊平屋島に生息する。
- ヤエヤマネブトクワガタ A.l.ishigakiensis - 石垣島・西表島に生息する。
- ヨナグニネブトクワガタ A.l.mizumumai - 与那国島に生息する。
- オガサワラネブトクワガタ Aegus ogasawarensis
- 小笠原諸島に生息する。
- 原名亜種 A.o.ogasawaraensis
- チチジマネブトクワガタ A.o.chichijimaensis - 父島に生息する。
[編集] 日本以外
- アンプルスネブトクワガタ Aegus amplus
- ネブトクワガタとしては比較的大きい部類に入る。
- プンクティペンニスネブトクワガタ Aegus punctipennis
- カリマンタン島に生息する。内歯が星型になるため、一時期注目を集めた。
- クランネブトクワガタ Aegus currani
- ルソン島に生息する。6cmを越える最大のネブトクワガタ。
- インプリカトゥスネブトクワガタ Aegus implicatus
- スラウェシ島に生息する。中央付近の内歯から先端にかけて細かい内歯が並ぶ。
- フィリピンネブトクワガタ Aegus phillippinensis
- 大アゴは平べったく、内歯が中央に1本あり、先端は丸まっている。
- チェリフェルネブトクワガタ Aegus chelifer
- 内歯の付き方など基本的な構造はオオクワガタに似るが、平べったく、雰囲気はヒラタクワガタに似る。
- アウグスタヌスネブトクワガタ Aegus augustanus
- ニューギニア島に生息する。大アゴは細く太さが一定で、先端は丸まっている。メスの体表はざらざらしている。
- フォルニカトゥスネブトクワガタ Aegus fornicatus
- スマトラ島に生息する。複眼後方突起が発達する。
- プラティオドンネブトクワガタ Aegus platyodon