ノートン・アンチウイルス
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開発元: | シマンテック |
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最新版: | 2007 / |
対応OS: | Windows XP |
種別: | アンチウイルスソフトウェア |
ライセンス: | プロプライエタリ |
公式サイト: | Norton AntiVirus |
ノートン・アンチウイルス(Norton AntiVirus; 略称NAV)はシマンテック株式会社の基幹製品であり、最も一般的なウイルス対策ソフトの一つである。1990年に誕生して以来、世界中の10億を超える人がこれを使っている。初期版は集約型であり、1994年にシマンテック社が買収したCentral Point Anti-Virus (CPAV)から多く取られている。CPAVはマイクロソフト社のウイルス対策ツールにも統合された。最新版は2007年版である。Windows98/Meへの対応は2005年度版まで、Windows 2000への対応は2006年度版までで終了となっている。
目次 |
[編集] 評価
このソフトは広く受け入れられているにもかかわらず、一部のコンピュータ・ファンの間で、動作が遅いとか、効果がないとか、アンインストールが難しいという批評がある。それにも関わらず、ノートン・アンチウイルスを上位ランクにおく専門家もいれば(たいていウイルス対策の分野で最上位に評することが多い)、使いにくいと考えるユーザーもいるなど、多種多様な意見が確かに存在する。例えば、ZDNetのノートン・アンチウイルス2004の報告では、2005年6月の時点で、著者の評価は「7.8優」だったが、参加したユーザーの平均評価は「4.5並」だった。異なるシステム間の多様性がこうした矛盾を生み出しているようだ。他の評論家は、英国PCプラスマガジンの2004年版報告の中で、このソフトを「メモリ減らし」とか「システムリソース食い」と表現している。こうした悪評を受け、2007年度版からは動作が軽くなった。しかし、一部のユーザーからは、それでもまだ重いのではないかという懸念が広がっている。
[編集] 更新と認証
シマンテック社のLiveUpdateにより、ウイルス定義が更新され、ノートン・アンチウイルスがさらに多くのウイルスを検出できるようになる。ユーザーは有効期限を更新する必要がある。最初の有効期限は製品に付いていて、一年間継続して使うことができる(試用版では90日間)。ユーザーの利用期限が切れると、ユーザーは利用期限を更新するか、新しい利用期限を含む新版のNAVを購入しないと、ウイルス定義の更新をダウンロードすることができなくなる。ただし、更新プログラム(パッチ)のインストール自体は無料でできる。
ウイルス定義の更新は、2005年度版までは1週間ごとであったが、2006年度版からはほぼ毎日更新されるようになった。
Googleが配布しているソフトウェア群パッケージの「Googleパック」には、インストールから半年間試用が可能なノートン・アンチウイルス2005が含まれている。
2004年版以降には、Windows XPやOffice XPの認証過程に似た、製品のアクティブ化と呼ばれる著作権侵害対策機能が付いている。2004年版以降の認証過程は、インターネットと電話という二つの方法が取られている。
[編集] 捜査機関との連携
ノートン・アンチウイルスは以前、シマンテックの方針により、米国の秘密工作機関であるFBIやCIAのスパイウェア(キーロガーやバックドア)がノートンのマルウェア検知をすり抜けたことから、非難を浴びたことがある。
[編集] 関連項目
- シマンテック
- ノートン・インターネットセキュリティ
- ノートン・システムワークス
- アンチウイルスソフトウェア