バイト (情報)
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バイト (byte)は、デジタルコンピュータにおいて情報の大きさを表すために使われる単位である。通常は2進数の8桁、即ち8ビット (bit)であり、この場合1バイトは、連続した256 (28)個の整数(符号無しで 0から255、符号付きで -128から+127、など)を表すことができる。初期のコンピューターでの1バイトは6ビットである(英文文字(キャラクタ)コードが源であった)。1バイトを7ビットや9ビットとして扱うコンピュータもあり(DECのPDP-10、NECのACOS-6など)、このため情報通信の分野では常に8ビットを表すために、バイトではなくオクテットと呼ぶのが適切である。
主にコンピュータの記録媒体の容量を表すために用いられる。また、メモリ空間におけるアドレス(番地あるいは座標) は、通常1バイト毎に振られており、相対座標(オフセット)の単位としても使われる。
単位として用いられる場合にはBと略記される。同様にビットには小文字のbが使われることがあるが、誤解を招く恐れのある場合にはそれぞれbytes、bitsと明記することが望ましい。大きな情報量を表現する場合にはキロ、メガなどの2進接頭辞またはSI接頭辞と共に使用される。1キロバイト (KB)は、場合によって1,000バイトとして扱われる場合と1,024 (210)バイトとして扱われる場合がある。2進接頭辞を使って1キビバイト (KiB)と表記した場合は必ず1,024バイトである。
バイトは情報量が1バイトの情報自体を指しても使用される。例えば「指定のバイトを読む」、「バイトを処理する」と使用される。
1バイトを4ビット単位で処理する分野では、特に4ビット即ち1/2バイトをニブルと言う事がある。逆に2バイト、4バイトなどをワード(語)と言うことがある。
Shift_JISでは、半角の英数カナ文字1文字が1バイト、漢字などの全角文字は1文字が2バイトである。EUC-JPやUTF-8においては、半角/全角といった文字幅ではバイト数が一定に決まらない。
[編集] 関連項目
バイトの単位一覧 | ||||
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SI接頭辞 | 2進接頭辞 | |||
名称 (略記) | 一般値 | SI基準 | 名称 (略記) | 値 |
キロバイト (kB) | 210 | 103 | キビバイト (KiB) | 210 |
メガバイト (MB) | 220 | 106 | メビバイト (MiB) | 220 |
ギガバイト (GB) | 230 | 109 | ギビバイト (GiB) | 230 |
テラバイト (TB) | 240 | 1012 | テビバイト (TiB) | 240 |
ペタバイト (PB) | 250 | 1015 | ペビバイト (PiB) | 250 |
エクサバイト (EB) | 260 | 1018 | エクスビバイト (EiB) | 260 |
ゼタバイト (ZB) | 270 | 1021 | ゼビバイト (ZiB) | 270 |
ヨタバイト (YB) | 280 | 1024 | ヨビバイト (YiB) | 280 |
- 2進接頭辞
- ビット (bit)
- ワード (word)
- オクテット (octet)
- 数量の比較 (データ)